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2020年02月27日21:15

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文化座公演 炎の人@こくみん共済coopホール

前々からアナウンスしていた鵜山君演出の芝居「炎の人」を拝観して参りました
既に映画、TV特番、そして作品展でゴッホに関する情報は蓄積して参りましたが
今回もそのマイルストーン(まだ終着点ではない)となる観劇であります

前回の映画「ゴッホとヘレーネの森」から現在に至るまでの間、三好十郎の戯曲
台本がハヤカワ演劇文庫から出版されていますので、それを拝読、SIRANOさん
から情報をいただいて2010年に鵜山君が無名塾を演出した舞台があるということで
その上演記録DVDを購入・鑑賞、さらにヴィンセント・ミネリ監督/カーク・ダグラ
ス主演のアメリカ映画「炎の人」のDVD鑑賞と追加事前準備は怠りありません

映画「炎の人」も今回の三好戯曲いずれもゴッホのボリナージュ炭鉱における伝道師
時代から始まっており、これは三好戯曲の完成の方が早いのですが、多分底本とした
アーヴィング・ストーンが1934年に発表した小説がそうなっているのだと思います
この小説にしてもゴッホの書簡集に基づいていると思われ、伝記資料としてはその
時代がスタートとなるのでしょう

同じ資料に基づいていながら映画と今回の戯曲ではゴッホの人物像に差が見られます
さらに同じ戯曲・演出であっても仲代達也氏のゴッホ像と今回の文化座版でも
印象が異なる、ここが面白いところですね
ゴッホのことはゴッホ本人にしかわからない、我々は自分の思い描くゴッホ、あらま
ほしいゴッホ、あるいは拒絶するゴッホを造り上げているのでしょう

今回ゴッホを演じたのは文化座の藤原章寛さんで、前回公演「命どぅ宝」の瀬長
亀次郎役に対して、ワタシは「観ていて身の置き所に困る大根」と酷評いたしました
比べては気の毒ですが、カーク・ダグラス氏、仲代達也氏とはかなりの差があります
それは今回文学座からの客演でポール・ゴーギャンを演じた鍛冶直人さんと比較し
てもそうでした

藤原さんはゴッホを演じようとしている、それに対しダグラス氏・仲代氏・鍛冶氏の
お三方は役を自分の方に引き寄せている、これは映画でゴーギャンを演じたアンソニ
ー・クイン氏も同じで、鍛冶ゴーギャンとクインゴーギャンは全然違う人物のような
印象を得ます(クイン氏はワイルド、鍛冶氏はニヒルでクール)
役を引き寄せているという意味ではルノウ夫人を演じた高村尚枝さんの演技も傑作です

演劇というのは難しく、またそれだからこそ面白いものです

BGMにアルルの女が用いられているのは作者の指定ですが、それ以外に合唱曲が
印象的に添えられており、ありものを使ったのかなと思いましたが、キャスト表に
合唱団員の名前が出ているところを見ると音楽担当:高崎真介さんのオリジナルの
様です、それはいいとして合唱団員の中に櫻井翔の名前があり、まさか嵐の?
同姓同名の別人なんでしょうかね

最後の挨拶に座長の佐々木愛さんが立たれ、「本日は物騒な中お運びいただいて
ありがとうございます、実は明日・明後日まで上演する予定でおりましたが、通達
により劇場が閉鎖されることになりまして、本日が千秋楽となります」
客席が一瞬どよめきました
無名塾公演も東日本大震災で東京公演がキャンセルになり、つくづく巡り合わせが
悪い芝居であります(本日撮影していたのも、何かの形で発表されるのでしょうか)

今回の公演には間に合いませんでしたが、岩波文庫の「ゴッホの手紙:上中下」も
購入いたしましたので、一気には読めないけれど折に触れ参照し、ワタシなりの
ゴッホ像をつかまえて行きたいと思います
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