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2020年03月03日21:47

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バッタの大群にならないために

不安にあおられて、ひとまず目の前の不安を取り除こうと執着する気持ちもわからないではない。しかし、その執着がパニックを更に深刻にしてしまうことがある。

そんなニュースを知ると、蝗害(こうがい)を起こすバッタの大群を連想してしまう。
バッタではなくイナゴの大群と言われることも多いが、要は、巨大な群れとなって行動をしているバッタが、あらゆる植物を短時間で食いつくし、被害にあった地域の住民は食糧不足や飢饉に陥ってします現象である。
バッタは蝗害(こうがい)を起こす前に、普段の「孤独相」と呼ばれる体から「群生相」と呼ばれる移動に適した体に変化する。これを相変異というが、この状態にあるバッタは、通常とは異なる姿になり、特異な行動をとる。孤独相の時には食べなかった植物まで食べるようになるそうだ。

群れの中では、我先に草を食べるバッタばかりなので、生存するのに必要以上の草を食べ続ける。そして、またたくまに草を食べつくすと、また次の場所に群れ全体が移動する。それぞれのバッタが満腹になったかどうかは関係なく、ただただ食べ続け、群れはそのまま次世代の巨大な群れを生むため、被害の年は連続することが多いらしい。

人間とバッタを同一に考えることはできないが、集団の中で冷静な判断ができず、攻撃的になる辺りに共通性を感じるのは間違いだろうか。マスクの売り切れが続いて店員に不満をぶつけるニュースや、冷静であればトイレットペーパーの衝動買いをしないのに、棚にあるのを見つければ念のため買っておこうかと思う自分に、異常性を感じてしまったのである。

ちょっと、頭を冷やして考えてみた。
トイレットペーパーの衝動買い欲求は、商品棚が空になった状態がすぐ思い浮かんでしまい、それが不安を誘うことも一因だと思う。

そこには、マスコミがトイレットペーパー不足を映像で流し続けた影響もあったように思う。在庫がたくさんあるというのは文書の文字を映すだけで、一方、ネットの転売の多さは念入りに映像化される。そんな状況で冷静になるの難しいように思う。

だから、こうしたトイレットペーパーが大量にあることを示す記事や映像は大歓迎だ。
確かに、まだ店頭に安心できる量は並んでいないかも知れない。
それでも、我に返る人が少しでも増えたら、買占めも、不安からの衝動買いも少しは減ると思う。一気に店頭に並ぶのは難しくても、冷静になること、落ち着くことはパニックから立ち直る第一歩。

我々はバッタの大群ではない。
最後の最期まで「群生相」のままいる必要はない。
人間らしく、異常なことを異常だと判断し、冷静な行動につとめたいと思う。

■トイレットペーパー、こんなにあります 原料も在庫も
(朝日新聞デジタル - 03月03日 19:17)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5995244
(以下、記事)
 新型コロナウイルスの感染拡大に関連したデマから、日用品が買い占められ、スーパーやドラッグストアなどの店頭で品切れが続いている。

 トイレットペーパーを製造する静岡県富士市のコアレックス信栄では、2月25日ごろから小売店からの発注数が増え始めたが、通常通り24時間体制で製造しており、原料の古紙が不足したり在庫が切れたりすることは起きていない。同社の佐野仁・常務執行役員(55)は「小売店や欲しくても手に入らない人は大変な思いをしている。正しい情報をもとに、落ち着いて行動して欲しい」と話す。(伊藤進之介)

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