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2019年04月10日20:12

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AIへの期待と大きな懸念

既に一部の空港の入管では、AIによる顔の認証や識別等で、麻薬密輸等で摘発の成功例を聞く。そうした期待もある反面、懸念も増大するというのが率直な感想である。

AIによる判断はビッグデータが基礎になるが、1.そのビッグデータをどう収集するか、2.データからの判断基準をどこにおくか、3.その活用の仕方をどう設定するか、そこに大きな不安を抱く。

まず、1.データの収集方法。ビッグデータによる判断の精度を高めるには、より大きなデータが必要となってくる。記事では「車両の判別では防犯カメラに映った車の画像から車種などをAIを使って割り出す」とあるが、これは「防犯カメラ」の存在が大前提の話。防犯カメラは、何を目的にして、どこにどの程度、設置していくのだろうか。ここでは、「速度違反」を軸に考えてみた。

俗に、オービスとも呼ばれる「自動速度違反取締装置」の画像が、現行犯の証拠として使われるようになって久しい。以前なら「事前予告」無しでは取り締まれなかった為、オービスの手前には「速度取締中」等が書かれた看板があった。しかし、最近は可搬式移動オービスの運用を開始しており、実質、事前予告がなくとも取締可能状態になりつつある。まだ、正式な判例は無いようだが、今後、さらにその動きは加速していくと思われる。つまり「いつでも、どこでも取り締まりが行われている」ことが当たり前となり、有無を言わさず「違反は違反」で取り締まれるようにならないかという心配である。こうなると、膨大な数の違反者が出てくるだろうと予想する。恐らく違反者全員に処分を下すことは不可能なくらいの数になると思う。

そうなると、2.判断基準をどこにおくかが重要になってくるだろう。例えば、速度で時速30kmオーバ等の悪質さで区切る方法があるかも知れない。しかし、問題なのは、違反者であれば、誰でも、いつでも処分できる情報が残されるということ。

それゆえに、3.活用の仕方を、大いに懸念する。極論すれば、いつでも誰でも「別件逮捕」ができる状態になるということにならないか。そして、ビッグデータの判断という名の下で、恣意的な捜査が可能にならないか。今のところ、一応「証拠がなければ逮捕できない」のが原則であるが、一度疑わしいと思われれば、ビッグデータの中から、証拠を拾い出すことも可能になってくる。データとして保存している数々の証拠から、逮捕となることも有りうるのではと思えてしまうのだ。

本来、警察の役割は、取締強化、犯人逮捕という面だけでなく、犯罪の予防という側面もある。犯罪予防のためにデータが使われ、犯罪抑止につながる点で、AIの導入にも期待があるのだが、犯人逮捕の側面だけを重視し、恣意的捜査や、国民監視に走る懸念を感じてしまうのは、杞憂だろうか。

また、ビッグデータの横流しや、売買の話を聞くことがある。ケータイ、各種電子カード、ネットへの接続履歴、ドライブレコーダ、街頭の防犯カメラ等、もう既に私たちの日常の行動は大部分データ化されていると思われる。その事実を考えれば、今後、いろんな分野でのAI導入について、完全否定しないまでも、幾ばくかの慎重さが必要だと思うのである。


■犯罪発生の時間・場所を予測 警察のAI活用が本格化
(朝日新聞デジタル - 04月10日 15:00)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5575322
(以下記事)
 警察が防犯や捜査、警備に人工知能(AI)やビッグデータを活用する動きが本格化する。警察庁は2019年度、AIの実証実験を開始。すでに各地で検討が始まっており、街頭犯罪の発生を予測して効果的にパトロールしたり、人混みでのテロを防いだりといった使われ方が進みそうだ。

 警察庁の実証実験のテーマは三つ。(1)車両種別の判別(2)資金洗浄(マネーロンダリング)が疑われる取引の情報分析(3)大規模イベントでの不審点の抽出だ。

 車両の判別では防犯カメラに映った車の画像から車種などをAIを使って割り出す。各メーカーの車の画像データを学習させ、カメラの画像が不鮮明でも車のタイプや車種、年式などを判別できるようにする。

 資金洗浄が疑われる取引は犯罪収益移転防止法に基づく金融機関などによる届け出が年約40万件に上る。AIでは摘発に結びついた過去の例などを学習させ、届けられる情報を効果的に分析し、犯罪の疑いが強い情報かどうか振り分ける。

 大規模イベントを対象にした警備の実験では、会場内外の監視用カメラがとらえる映像から不審点を自動的に探り、発見する。コンサートやスポーツ大会、会議などを想定し、テロリストらが取るであろう行動の特性を学習させる。過去に欧米で起きたテロにおけるデータの利用も検討する。

 警察庁は実証実験用に専用サーバーを用意。車種判別とイベント警備の場合、不審な車両や人物などの模擬データを作成、使用することも検討している。

 担当幹部は「AIは警察活動を効率的、効果的に行うための支援ツールで、最終的に判断するのは警察官や警察職員。実証実験で課題を見極めたい」と話す。
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