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2018年11月19日16:46

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放課後居残りで給食

子どもの頃は「肉嫌い、魚嫌い、野菜嫌い」だった。好きな食べ物といえば、果物、乳製品。小学2年生の冬、給食が食べられず、放課後、居残りをして食べた記憶もある。白いシチューとパンがどうしても食べられなかった。

夕方で、暖房のない、そして一人きりの教室はとても寒かった。シチューはもう冷えて固まっていたし、パンは小さくちぎったものの食べる気になれず、手で触ってるうちに、丸い団子状になっていた。口に近づけては、手を下ろし、また口に持っていっては、ため息をついて手を下ろす。どうしても食べる気になれないというパターン。

当時の給食の食器は、金属製。固まったシチューの入ったお椀も、先割れスプーンも持つと冷たく、指を長袖の先に入れて、食器を持ち、食べる格好をするばかり。スプーンでシチューを混ぜると、まるで田んぼを耕した後のように、ぼこぼこになる。嫌いなにんじんが見えると、そこにシチューの塊を乗せて、隠したのも憶えてる。

ただその時、先生に怒られた記憶はない。でも結局、食べたのかどうかの記憶もない。ただ、給食を食べるのが嫌にだったという記憶である。


それでも、小学校高学年の時には、ほぼ好き嫌いがなくなっていた。少なくとも、給食を残すということは、ほとんどなくなっていた。それは、母や父その家族から、先生から、学校から、マスコミ、地域の食文化等から、食事についていろいろ教えてもらった、体験をさせてもらったからだと思っている。

給食については、学校の調理員さんの話が大きかった。作る側の気持ちに応えて食べるようにしようと思ったのを憶えている。作る側とは、調理員さんのみならず、食材を作る人、それを運ぶ人、調理の方法を考え出した人、そして何より食材となるために命を差し出した動植物をも含む。こんなことを話すと、綺麗ごととか、偽善的とか言われたこともあるが、食べないことの申し訳なさ以上に、食べれることの幸せ、さらには美味しさへの渇望がある。人が美味しいといっている食べ物の、美味しさがわからないままいる悔しさ、そんな感覚。

冷えて固まったシチューを放課後一人で食べさせられた記憶は、今では、命に対する私の裏切り行為として残っている。それは「何が何でも食べないといけない」なんてことではなく、「差し出された命はできるだけ食べてあげたい=命への感謝」に近い。

目の前に食べ物があるという背後に、どれだけの献身的な行為や願いがあったのか、今はほとんど見ることも、知ることもなくなってしまった。作る苦労や努力も知らずに、食べ物を知り尽くした評論家のように、表面的に食べる食べないを判断させてしまうことは、非常に危うい行為だと思う。

無理して食べさせることは罪だとは思う。
しかし、できることもせずに食べない選択を許す行為の方がもっと罪だと思う。
今一度、根本から食育を考え直すべきではないだろうか。
「食べないといけない」食育ではない。
「食べたくなる」食育が求められている。
給食の危機が食文化の危機にも思えるのは私だけだろうか。

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■給食完食、強要やめて=相次ぐ不登校、訴訟も−支援団体に1000人相談
(時事通信社 - 11月19日 12:00)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=5382249
(以下記事)

 小中学校で教員に給食の完食を指導されたことがきっかけで不登校や体調不良になったなどの相談が昨年5月〜今年9月、支援団体に延べ1000人以上から寄せられていたことが19日、分かった。完食指導が訴訟に発展した例もあり、支援団体は「給食は本来、楽しく食べて、食事の大切さを学ぶ場。強制は絶対にやめて」と訴えている。

 支援団体は一般社団法人「日本会食恐怖症克服支援協会」(東京都渋谷区)。昨年5月に協会を設立した山口健太代表によると、相談は無料通信アプリ「LINE(ライン)」などを通じ、最大で1日20人から寄せられ、9月末までに生徒や保護者ら延べ1000人に上った。生徒や保護者らが集まって悩みを共有する場も毎月設け、東京や大阪、愛知など6都府県で計17回開いた。

 相談内容は「完食指導に我慢できず、小学3年から不登校になり、対人恐怖症になった」「幼稚園登園を渋るようになった」「野球部での食事指導で、1年間吐き続けた」などさまざま。転校を余儀なくされた例もあった。

 給食指導をめぐっては、当時通っていた小学校で教諭に牛乳を無理やり飲まされ心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症し、不登校になったとして、今年4月に男子中学生と両親が静岡県長泉町に慰謝料を求める訴訟を起こしている。

 同協会への相談者は、過去の完食指導がきっかけで人前で食事ができなくなった20、30代が全体の8割を占め、うち7割が女性という。

 指導の背景には食品ロス削減の観点もあるが、山口代表は「残飯ゼロは理想だが、問題は進め方だ。子どもはそれぞれ食べられる量が違う上、『食べろ』と言われるとますます食べられなくなる」と強調。「食べなければ、好き嫌いをなくすきっかけすらなくなる。適切な量を楽しく食べる環境をつくってほしい」と話している。 
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