志向と資質とふたたび

昨日の徹子の部屋は三密ではなく壇蜜姐さんだったので見逃すことなく観た。

　

御年３９歳だそうであの遅咲きのグラビアデビューで世間を驚かせてからはやまる１０年だそうだ。昨年暮れに結婚したことは僕も知っており、世間の男どもでがっかりした輩も多いと思っていたが、結婚相手がこのお方であることを昨日はじめて知って驚いた。



「東京都北区赤羽」で名をあげなおかつ赤羽マニアでかつて俳優山田孝之くんと実験的ドラマを興して話題になった清野とおるさんである。コロナとは関係なくむかしからずっとマスクをしている奇人である。

壇蜜さんによると清野さん家でもマスクをはずさず、なおかつ就寝時にはアイマスクもするそうなので、結婚以来いまだ彼の素顔を見ていないとありやはり変態夫婦だと思わされた。壇蜜さんの最近の執筆のエッセイによれば、どうも結婚は実験的ニュアンスもあるようであるがまあ楽しそうな様子でありなによりだ。

それより壇蜜さんの家で飼っているペット群に驚いた。ねこにインコになまずのほかなんとヘビとナマケモノまで飼っているというから驚く。やはり彼女も奇人であり奇人夫婦だ。コロナと無縁な感じがしてすごいと思った。どうぞご両人、お幸せに♡。

昨日は僕の実質日中お休みだったので録画の番組を観た。久々の「しくじり先生」を２時間特番でやるというのでしっかりと録画して観た。満を持して登場したのがこちらのお方である。

　

広瀬香美ちゃんだ。すっかりおばさんになってしまっておりいまどうしているのかというと、なんと彼女のカバーソング歌唱の自撮りがたいへんな人気なのだそうだ。曰く原曲に対しなんの遠慮も臆することもなく自在に堂々とかつでたらめに歌うさまがストレスフリーで人気を集めているらしい。「冬の女王」は「動画の女王」でもあるらしい。

その広瀬さんはいったいいままでの人生で何をしくじってきたのかというと、彼女の口から出たその壮絶豪快な生きざまに僕はマジで失禁しそうなくらい驚かされつつ大爆笑させられてしまった。以下かいつまんで、いやかいつまみすぎると面白くないか。まあ適当に書いてみよう。

べつだん音楽家でもなかった彼女の両親はなぜか彼女に音楽それもクラシックの英才教育を施し、ピアノを猛練習させて、日ごろ聴く音楽はアリアやレクイエムなどばかりで、いわゆる歌謡曲や洋楽のポップスは聴くとバカになると言われて禁じられていたのだそうだ。

彼女は天性の絶対音感があったおかげでその才能は伸び、一時音楽の級友には気味悪がられもしたものの国内でも難関の国立音大の少数精鋭の作曲学科に進んだのであった。一学年わずか１５名しかおらず、同級にはこの学科に入学するのに９浪したつわものもいたのだそうだ。

なにしろ幼少より楽才に長けていた彼女は、作曲の授業でも奔放に作曲するあまり、クラシックの文法を逸脱してしまい成績はまさかの最下位で福岡の神童だった彼女は全国の壁に挫折し、一時期そのストレス解消に爆食をしてしまい、体重６５ｋｇのバスト１０６ｃｍにまで育ってしまったとあり驚いた。
その当時に食っていたものと量がすごい。なんといちどきにモスバーガーを８個とチェリオのチョコアイスバーを８本も食っていたそうだ。そりゃ太るわなあ(-_-;)。

　

それを見かねたロス留学中の友人が香美お前こっちに息抜きにいちど来いと呼んでくれたので自由の国に渡米したところ、それまでほとんど聴いたことのない洋楽ポップスに魅了され、なかでもマイケル・ジャクソンのとりこになってしまったのであった。

そして彼女はここで天啓を受けたのであった。そうだわたしはマイケルに楽曲を提供する作曲家になるのだぅおおおおおおおおおお！！！！！♡！！！！！
となってしまい、そのままロスに入りびたり、なんとマイケルと接触ｓるためのコネ探しに一年間ロスで暮らし続けたというのでもうデタラメである。

しかし一念石をうがったか、コネを得ることに至った。なんとマイケルだけでなくスティービー・ワンダーやマドンナにも教えたという伝説のボイストレーナーであるセス・リッグスとの接触に成功したのであった。
そして彼と接触を続けるために広瀬さんなんと彼の生徒になるべく試験を受けて合格してしまったのであった。一次試験の歌唱では童謡を歌って失笑を買ってしまったものの二次試験の絶対音感テストでトップだったためセスさんからお前もろろいなあということで合格したとありすごいことである。

しかしここからがたいへんであり大物セス氏のレッスン料は高額だった。３０分でなんと日本円で２５千円もするため、月謝にして３０万円もしてしまうのであった。
ここで広瀬さん両親に対して駆け引きを起すという暴挙に出て、大学はなんとか卒業してやるからレッスン料と東京ロス間の旅費を出してくれとナシをつけてしまったのであった。



そして彼女はどうなったかというとここがすごいとこなのだ。彼女セスのレッスンのおかげで高音の歌声が飛躍的に向上し、歌がどんどん上手くなっていったのであった。なれど念願のマイケル提供作曲家の道はいっこうに近づかず焦ったのであった。

しかも年間３６０万円もするレッスン料をどうにかすべく彼女が打って出た挙動がすごい。なんと若い頃から書き溜めていた曲を日本のレコード会社に売却してアルバイト代として小金を稼ごうとしていたのであった。
これがほとんど箸にも棒にもかからなかったのであったが、一社だけ興味を示したところがあり、そこの提案というのが広瀬さん自身にお前が歌えお前が作った歌を一曲２０万円で買うからそれでアルバム作れというのであった。

１２曲作れば２４０万円になると目の前にぶらさげられたにんじんに目がくらみ、彼女はそのレコード会社と契約することとなった。そしてしばし経ってから大ヒットとなったのがあの名曲「ロマンスの神様」であり、あの曲なんと１７０万枚の超メガヒットとなったのであった。大ヒットで日本中が広瀬香美一色になっていたにもかかわらず、彼女はロスに入り浸りのレッスンの日々であったため、当時ネットもケータイもなかったため彼女は自分がすごいことになっていることに気づかずにいたのであった。

やがて１７０万枚の印税が彼女の口座にどどーん！！！と入った。ふつうの人はここで人生の大成功に快哉を叫ぶのであったが彼女は違った。彼女はこんなことを思っていた。ああ、念願のマイケルの作曲家の道とはどんどん遠ざかってしまう。わたしは歌手になんかなるつもりはなかったのにいいいいいい(´；ω；`)ｳｩｩ。

ぎゃはははははははははははは！１７０万枚もＣＤ売った人間が歌手いやだとはふつう言わないよなあ(*^▽^*)。彼女もさすがに歌手にはなりたくなかったなどと言ってしまったが最後ひんしゅくを買うくらいはわかっていたので、その気持ちに蓋をせねばならずそれがずうっと苦しかったのだそうだ。

ここで今日の僕の日記のタイトルにようやくたどりつく。つまりは自身の志向とは別に駆け出す彼女の才能まあ資質のすごさとのあまりに乖離してしまっているギャップのすさまじさである。こんなことってそしてこんなひとっているんだととにかく驚かされるが、本人が必死なぶんだけたいへんご本人には失礼だが大笑いさせられてしまうのである。



広瀬さんにはすごい事実があり、あれだけのメガヒットのデビューをしていながら、デビュー以来まる１０年間いちどもライブやコンサートをしなかった。というよりできなかったのであった。というのもクラシック仕込みの音楽性をまとってしまっていたため、観客イコール彼女にとっては審査員でありファンと受け止めることのできない体質になってしまっていたのであった。

そうして自身をだましつつもなぜか歌うほどに彼女は売れて人気が高まるのであった。そしてデビュー１０周年のベストアルバムがこれまたなんと１９０万枚のメガヒット。事務所もさすがにこのままではまずかろうとなり彼女に対しお前コンサートやれ二時間のステージに耐えろとＺ指令出して無理やりコンサートをやらせたのであった。

結果彼女はコンサートをマシンのごとく二時間まる覚えでこなすというロボットミュージシャンになってしまったのであった。あの頃がいちばん苦しかったと広瀬さん言っていた。なおかつ冬の歌で名をはせた彼女であるが、福岡育ちのため雪に縁がなく、スポンサーのアルペンから店を一軒開けるほどスキー道具の新モデルを提供されておきながらスキーに一度も行ったことない怖い行きたくないとあり、そのこと絶対に口外するなと事務所にかん口令を敷かれていたとありそれ聞いて大爆笑させられた。

そんなこんな艱難辛苦を得てのいまにいたり、ようやく自身のあまたの愚かさに気づき反省しているとあった。審査員としか思えなかったファンの皆さんに失礼をしたと悔いていらした。なんだかイソップの童話みたいに思えた。
そうして得た彼女の教訓がこちらだ。

　

いやはやそういうことなのだ。彼女の特番の一時間強は終始驚かされつつ笑わされっぱなしであった。番組最後にはそれまで先生の授業を受けていた生徒たちの念願かない香美さん「ロマンスの神様」を披露してくれて僕も聴き入り魅了させられた。



彼女の歌は僕も好きであったが、当番組で彼女がさらけ出してくれた彼女のひととなりを目の当たりにして、僕もまた彼女の新たな大ファンとなった。ほんと、すてきな方ですよ香美ちゃん♡。

いや今日の日記は長くなった。とにかくこの授業は一見の価値がじゅうにぶんにありました。ご覧になってない方がいましたらぜひ有料オンデマンドでも是非！おもしろかったですよ〜(*´ω｀*)。では一曲。



誰も香美ちゃんの歌にするとは言っていないのであ〜る。だはははははははっはははははははははははは！以上です(*´ω｀*)。