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2020年02月24日06:25

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愚父の賢息

いましがたNHKのオンデマンドで見逃がしていたふたつの番組を観た。ひとつはあの山田孝之くんと林田理沙アナによるEテレが生んだ奇天烈植物教養番組の「植物による生存戦略3」だ。朝も暗いうちから幾度も爆笑失笑させられて腹の皮が引きつりかけて悶絶させられた。

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相変わらずのこのコンビの絶妙かつ空虚な間合いに大爆笑させられた。今回の植物のセレクトも素晴らしくネナシカズラにカラスウリにキャベツとありなんだかもう♡という感じであった。カラスウリの回ではあのジュディ・オングさんもわざわざ駆けつけておりゴージャスな作りになっていた。

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この番組DVDで販売されないかなあ。僕必ず買って後世に伝えたいぞ。こういう番組を作れるところがNHKEテレの懐の深さだとマジに思います。

さて今回オンデマンドで引っ張ってきた番組がもうひとつありこちらが主目的であった。きっかけは新聞の視聴者の声欄で過日放送された番組についての投稿にギョッとさせられたからである。それはあの「事件の涙」シリーズの最新作でありタイトルは「待ち続ける先に〜田代まさしの息子として」である。
昨年暮れに覚せい剤所持で4度目の逮捕をされたマーシー田代まさしさんのご長男のダメな父親に向き合う苛烈な日々を追ったドキュメントであった。

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息子さんの名を田代竜也さんといい渋谷のバーで昼はランチを夜はお酒を提供する仕事をしている36歳である。
家族はと言うとマーシーが二度目の容疑で逮捕された際に奥さんと妹さんが精神を病んでしまい挙句奥さんは離婚に至ったとあった。妹さんは父親を拒絶した。

その家族が離散してしまうのをなんとか食い止めようと竜也さんは幾度も官憲に厄介になっている父親を見捨てずかろうじて絆をつないできておりその葛藤の日々に今回我々は涙させられるというものであった。

竜也さんは知っている。芸能仕事の重圧で父親がおかしくなりやがてかような犯罪者になってしても自分たちが幼い頃に実に子煩悩に可愛がってくれた優しく慈愛の深い父親のあの日の姿がウソではなかったことをだ。だから悩みつつ幾度も父を捨てよう距離を置こう関わるのをやめようと思いつつも放っておけなかったとありその姿に僕は涙こそ出なかったものの心底胸が乾き苦しくさせられた。

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この番組の驚くべき点はマーシーが今回逮捕されたのをきっかけに取材を始めたことではなくなんと逮捕前の一か月前から番組を作り始めていた点だ。興味本位ではなくまことにこの親子の在り方を世に問おうとしていたNHKの姿勢に頭が下がる思いがした。

シャネルズからラッツ&スターとバンドの中心的存在となっていた父は音楽好きであり知らず息子さんの竜也さんも影響を受け、いまでは仕事の傍らに続けてきたバンド活動も生活の中心となっていた。そのバンドのライブに父を招待しておりこれがその時の父マーシーである。

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おろかにもマーシーはこの日の十日後に4度目の逮捕となったのであった。
竜也さん一度はもうダメだと思ったものの直近まで父がお世話になっていた覚せい剤被害者支援組織で有名な日本ダルクの代表に会いに行き相談して助言を得ていた。そうして今後もこの終わりのないいばらの道を父と歩むしかないと腹をくくっておりその姿に胸を熱くさせられた。

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マーシー。いい息子さんじゃないか(´;ω;`)ウゥゥ。今回の逮捕のちの釈放後関東の隅にある施設に身を寄せている父からはいまだに連絡がないとあった。いよいよもってマーシー愛息に会わせる顔を失った自責の念にかられていることと察する。
なれどここは血よりも濃い親子の愛からなる息子さんの勇気を糧に乗り越えてほしいと切に願った。頑張ってください、田代まさしさん。

昨日は兄と我が家の4人とで今年初めての墓参りに行った。今月末が父の命日で六回忌となる。来年七回忌の法要をやるからよろしくと兄から頼まれた。ほんと、早いよね。

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墓地高台の見晴らし道路から見える西方の富士が壮観であった。もう数十年もお墓に通っていながらこんな素晴らしい富士を拝めることを昨日初めて知った。次女ともみから毎日ボーッと生きてんじゃねえよ!と言われているけどほんと、ボケボケ生きていたなあ俺。ダメじゃん(-_-;)。
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