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2020年01月17日12:08

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「男はつらいよ お帰り寅さん」を観てきたよ♡。

一昨日の紙面スポーツ欄で朗報を得た。

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元プロ野球で往年のスラッガーであった田淵幸一さんの野球殿堂入りである。
通算本塁打474本もすごいが、なんといっても王さんとの連年にわたる本塁打争いを見せて魅せてくれたことに尽きると思う。
たいがい世界の王さんがタイトルを獲得していたものの、王さんがけがしたとはいえ一度は王さんに打ち勝ち本塁打王を獲得したことは称賛すべきだと思う。

僕が中学一年生の頃であろうか田淵さんが阪神から西武にトレードされた時期にはあのいしいひさいち先生の出世作の「がんばれ!タブチくん!」でクソみそに描かれており悔しかったことと思う。なれどあの漫画は傑作だった。保存しておけばよかったと僕は後悔している。

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紙面では二面の「ひと」欄でも掲載されており、星野監督と二人三脚を組んだコーチ時代のことも語られていた。現役引退後の活躍も評価されての今回の栄誉ということだ。
田淵さん、おめでとうございます。あなたの楕円軌道の美しい滞空時間の長い本塁打はONにも勝る芸術品でありました。心から祝福申し上げます。

年明けて寒さがちと身に染みる昨日、チビたちを送り出してから電車に乗り横浜まで出た。お目当てはこちらである。

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昨年末に公開された映画「男はつらいよ お帰り寅さん」である。ずっと観たくあった映画を昨日ついに観ることができた。
さて映画チケットを購入して観るのはたいへん久しぶりでありおそらく9年ぶりだ。なのでチケットが19百円もしたのに驚いた。一昨年の観覧は新聞屋でもらったタダ券だったので昨日初めて相場を知り自身が遅れていることを痛感した。

さぞや寅さんファンで客席は混雑しているかと心配していたが杞憂であり、むしろガラガラだったのに驚き興行収入を心配した。客席を見渡すと僕が最年少のようであった。やはり若い人は寅さんに興味なにのかなあとちとへこんだ。

で、観た。寅さんはあまたの名場面から厳選されたものが新作のシナリオに乗っかって生き生きと登場しており嬉しさで冒頭から落涙させられた。
甥の満男が実質的な主人公であり現在では脱サラのなんと駆け出し売り出し中の小説家となっており、七回忌を迎える亡妻とのあいだの一粒種の中学生の愛娘とのふたり暮らしであった。

その彼がかつての初恋の人でゴクミが演じるイズミちゃんと偶然にも再会して物語は動き出した。内容については劇場まで足を運んで観ていただきたいので言わないものの、現代の物語と過去の映像をうまく組み合わせてありぐっときた。山田監督の手腕にあらためて敬服した次第だ。

ドラマの最後では歴代のマドンナが時代をさかのぼってプレイバックされ、それ観てまたも泣かされた。家内から渡されたハンカチが大いに役にたった。
この映画は「男はつらいよ」シリーズの総集編でもありながら新たなシナリオで現代によみがえったものでもあり、現代あらゆる窮屈さで閉塞感を覚える僕らに対する応援歌にも思えた。山田監督はきっと言いたいのだ。もっと隣人にやさしく、と。

この映画は往年の寅さんファンにとって多少意見が分かれるかとも思う。単なるむかしの作品群の切り貼りじゃないかといちゃもんをつける人もいるかもしれない。
だが思い返してほしい。倍賞千恵子さん前田吟さん夏木マリさん蛾次郎さんそして吉岡くんゴクミちゃん。往年の作品からもう四半世紀近くごぶさたの人たちがまたも集結してふたたび往年の名作をまたここにと奮い立ってなしえた結晶だ。やはりそこに大きな意義を感じるファンもきっと多いことと思うのだ。

いや観てよかった。僕にとっては期待以上の傑作であった。
鑑賞後に売店に寄りプログラムを求めた。こちらである。

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一冊12百円もしたがそれだけあって分厚い。この後蛭間から開店しているのんべえ居酒屋にひとり入りもつ煮込みとまぐろのたたきを肴に一杯やりつつプログラムを手にした。
本作の解説ほか出演者方々のインタビューそして歴代作品の解説まで掲載されていて12百円以上の高価値の一冊でありこちらにもたいへん満足した。

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この映画ぜひ若いひとにも観てほしいと切に願った。むかしの映像もデジタル4K対応だとかでたいへん鮮明だったので、老眼の僕にも見やすく親切であった。一か所ここは寅さんCGで出てるなあという箇所があったがご愛敬というものだ。

観終えてありがとうと素直に感謝した。はて僕は誰に感謝しているんだ?とふと思った。今は亡き主演の渥美清さんにかそれともやはり寅さんにかいやいやこれを創り出した生みの親の山田洋次監督にか。

もちろんそれら皆さんにであるが、大きくはやはりこの映画を偉大なものにしてきた僕自身を含めた僕らファンのひとたち皆に、このシリーズが始まった高度成長期時代から平成初期の閉塞の時代までを生き抜いてきた僕ら皆に対する感謝の気持ちではないかと思った。そんな感慨であった。

仮面が告白する。僕映画館で「男はつらいよ」を観たのはこれが実は初めてなのだ。そも寅さんシリーズを好きになったのはNHKBSプレミアムで全話放送したほんの十年ほど前からのことなのである。

ほんと失敗したなあ。寅さんの良さにもっと早く気づくべきだったよな(-_-;)。失敗だ。
そうそうそ。ひとつだけネタバレをしておこう。もう既知の話でもあるようであるが、今回の主題歌を歌っているのがあの桑田佳祐さんであり、劇中に登場しながらの熱唱なのである。冒頭のあれからしてよかった。桑田さんにもお疲れさまを言っておきます。

また観たいなあ「お帰り寅さん」。でも19百円だしなあ。まあまた来月考えるとしよう。
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