さきに契約したネット配信のテレビ番組サイトで、いま読んでいる「四畳半神話大系」のアニメ版も見ることができました。
まあ、これが良くできているというか、主人公の「私」(「人類は衰退しました」と同じく、主人公の方に名前がありません。どうやら大学生でハタチを少し越えたくらいの男性でした)が、まさに原作通りで見ていて笑いました。
とにかく理屈っぽくて愚痴っぽくて、朗々と語られる長唄のようでありながら大したことを言っていないという調子が、とても楽しく感じられました。
森見登美彦さんって今まで読んだことなかったんですが、とにかく会話とか話のテンポとか、大変に優れた方と思います。
そりゃそうですね、プロなんですから。
ともあれ文章の作品をアニメにすることは、ハルヒなんて特にそうでしたが、そう簡単にいきません。
原作の通りなぞってもうまく行かないこともあるし、「化物語」シリーズみたいに原作が劇薬級に強烈で他の誰にも書けないようなカッ飛んだ文体となれば、なおさらです。
まあ、西尾さんの場合は、文体の奇天烈さも去ることながら一部の服装に対するこだわりもすごいものがありましたが。
さてアニメ版の四畳半神話大系は、どうか? 原作の、何か「ほんわか」していて「ふはふは」した独特の空気をうまく表現していて、また登場人物の表現も秀でていました。
まだ原作を完全に読み込んでないので総評やめておきますが、それでも観ていて楽しい作品でした。
後から知りましたが、少し前に映画化された「夜は短し歩けよ乙女」も、同じ製作スタッフが手がけ、好評だったそうです。
まず原作を読んでからですが、「夜は短し歩けよ乙女」や、同じ下鴨神社の周辺が舞台になっている「有頂天家族」も読んでみようと思いました。
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