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2021年06月18日10:45

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【映画】『HOKUSAI』

町人文化全盛の江戸。後の葛飾北斎である貧乏絵師の勝川春朗(柳楽優弥さま)は、不作法な素行で師匠に破門されたが、喜多川歌麿や東洲斎写楽を世に送り出した版元の蔦屋重三郎(阿部寛さま)に才能を認められる。北斎は次々と革新的な絵を手掛け、江戸の人気絵師となるが、幕府の反感を買ってしまう。

北斎ファンの方から罵詈雑言の数々を浴びせられた本作。実を申しますと自分は葛飾北斎の絵の良さと言うものがちっとも判っていない不幸な人間なので、本作を観てもそんなには気には為らなかったですが、それでも晩年に脳梗塞を患って後遺症で手が思うように動かせなくなる描写があるのですが、後のシーンでは何とも無かったように絵を描いていると言うシーンでは流石にエッ?と思いましたです。

ただ、それを補って余りあるのが歌麿・写楽を見つけ出し、売り出した稀代の名プロデューサーとも言える阿部寛さま演じた蔦屋重三郎のエネルギッシュさであり、吉原で暮らし花魁の絵を描く江戸時代きっての美人画の大家である玉木宏さま演じた喜多川歌麿でして、彼だけが異様に軸が長い筆を用いて絵を描いている事が非常に印象深く、絢爛豪奢な絵を描いていた歌麿と同じく玉木宏さまの醸し出す色気は半端じゃないものがありました。ですが、一番強く惹かれたのは浦上晟周さま演じた「空気を読まない若き天才」東洲斎写楽を飄々と演じていらっしゃった事でして、あの衝撃的な大首絵28枚は「天然力」が生み出した奇跡の作であり、第二版以降は、もはやその輝きが失われてしまっていて言っては何ですが、とても同じ絵師が描いたとは思えない程なんですよ。

そんな訳で、本当に北斎の絵の良さが判らない自分にとりましては、そこのところだけでも観れただけでも良かったと言うべきなんですよね。



https://www.hokusai2020.com/index_ja.html

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