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2020年07月16日14:37

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【本】西村健著『バスヘ誘う男』実業之日本社刊

皆様、お今日は。西村健先生の最新作『バスヘ誘う男』実業之日本社刊を読了致しました。その感想です。


路線バス旅のコーディネイターの「私」は、同好の士で元刑事の炭野と出会う。
彼はなぜか、翌日になると謎を解き明かしてくれる――。
故人が望む墓の向き、ベランダにさらされ続ける布団の意味、恋人との別れを決意した女子高生の謎、富士塚を建てたのは誰か、認知症の父がバスで徘徊する理由……。

前作『バスに乗る男』が大好きだった自分に取りましては待望の第二段でして、今回は幾つかの例外はあるものの「都営バス」メインの話が嬉しいし、お台場のタワーマンションの通勤の際に良くお世話になっていた「お台場レインボーバス」の登場も嬉しいサプライズでした。前回の主人公である元刑事の炭野もちゃんと出てくるし、どんな謎も一晩掛ければ解決をしてしまう名探偵も健在。

本作を読んで強く思ったのが「何かをして、その結果誰かが喜んでくれる」と言う事がお金を得ることよりも嬉しいことであり、生きる原動力となっており、初老の身に差し掛かった自分にとりましては非常に身につまされる願望でもあるのです。

こと、都内の移動に関して言えば絶対的に早いのが電車での移動ですが、電車と違ってバスの場合時間は確かに3倍位は掛かりますが、本文にも書かれてある通り「業10」(新橋駅〜東京スカイツリー)は一時間掛けて乗りますが銀座から勝鬨橋を渡って月島を経由して豊洲に入って北上して木場に向かい東京都現代美術館の前も通ると言う路線なんですが、一体幾つもの橋を渡るんだろうかともなりますし、東京は海に面した街であることが良く判って大好きな路線であります。「私」は「都06」の渋谷駅〜新橋駅間のどこかの停留所が最寄らしいのでありますが、今度西村先生にお逢いしたときにどこに設定されたのかを聞いてみたくなりました。
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