【映画】『米軍が最も恐れた男　その名はカメジロー』

第二次大戦後、米軍統治下の沖縄で唯一人"弾圧"を恐れず米軍にNOと叫んだ日本人がいた。「不屈」の精神で立ち向かった沖縄のヒーロー瀬長亀次郎。民衆の前に立ち、演説会を開けば毎回何万人も集め、人々を熱狂させた。彼を恐れた米軍は、様々な策略を巡らすが、民衆に支えられて那覇市長、国会議員と立場を変えながら闘い続けた政治家、亀次郎。その知られざる実像と、信念を貫いた抵抗の人生を、稲嶺元沖縄県知事や亀次郎の次女など関係者の証言を通して浮き彫りにしていくドキュメンタリー。


真藤巡丈先生の傑作『宝島』でヒロインとなるヤマコの師であり、実在の人物として登場する瀬長亀次郎の生涯を追ったドキュメンタリーですが、ようやくアマゾン・プライムビデオにて鑑賞する事が出来ました。描かれた時代は殆ど『宝島』の沖縄闘争の歴史と重なるのですが、沖縄を統治していた米軍がこんなにもえげつないことをしていたとは、そして辺野古問題は今に始まった事ではなく40年もの歴史を遡らなくては為らない事に驚き、一番衝撃的だったのは亀次郎が那覇市長選の時に、米軍が空中で亀次郎の事を共産主義者であるかのような悪質なビラを撒いていたことや、彼が市長になると銀行を凍結し、更には水道の補給迄止めてしまうと言う悪辣な手段に出たことに本当に驚いたのであります。

そんな彼を支えていたのは、一般の名も無き那覇市民の人々でして、行列をつくって那覇市役所に自主納税をするエピソードや米軍による監視を恐れて匿名希望も含めて5000通もの応援する手紙が寄せられたことに胸が熱くなりました。


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