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2019年12月04日21:20

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「日本・ハンガリー外交関係開設150周年記念 ブダペスト国立西洋美術館 & ハンガリー・ナショナル・ギャラリー所蔵 ブダペスト―ヨーロッパとハンガリーの美術400年」(ブタペスト国立西洋美術館編)

皆様、お今晩は。本日より来年の3月16日迄国立新美術館にて開催中の驚愕の大展覧会「日本・ハンガリー外交関係開設150周年記念 ブダペスト国立西洋美術館 & ハンガリー・ナショナル・ギャラリー所蔵 ブダペスト―ヨーロッパとハンガリーの美術400年」展に行って参りました。その感想です。


日本とハンガリーの外交関係開設150周年を記念し、ハンガリー最大の美術館であるブダペスト国立西洋美術館とハンガリー・ナショナル・ギャラリーのコレクション展を開催します。両館の所蔵品がまとまった形で来日するのは、じつに25年ぶりとなります。
本展では、ルネサンスから20世紀初頭まで、約400年にわたるヨーロッパとハンガリーの絵画、素描、彫刻の名品130点が一堂に会します。クラーナハ、ティツィアーノ、エル・グレコ、ルノワール、モネなど巨匠たちの作品に加えて、日本では目にする機会の少ない19・20世紀ハンガリーの作家たちの名作も、多数出品されます。「ドナウの真珠」と称えられるハンガリーの首都、ブダペストから一挙来日する珠玉の作品群を、ぜひご堪能ください。


この展覧会、「ブタペスト国立西洋美術館」のコレクションとハンガリー出身の作家のコレクションである「ハンガリー・ナショナル・ギャラリー」の二つのコレクションから全130点が来日しており「ブタペスト国立西洋美術館」蔵の作品が約90点あって国もドイツ、ヴェネツィア、オランダ、スペイン、フランスと多岐に渡っており、ルーヴル美術館名品展と言われても騙されてしまいそうな質の高さでありまして、来年の1月26日迄上野の国立西洋美術館にて開催中のこれまた驚愕の大展覧会である「日本・オーストリア友好150周年記念 ハプスブルグ展 -600年にわたる帝国コレクションの歴史」にも「ブタペスト国立西洋美術館」の優品があるので併せての鑑賞を強く推薦致します。

今回は敢えて「ブタベスト国立西洋美術館」のものと「ハンガリー・ナショナル・ギャラリー」の展示物を分けてご紹介する二部構成に致しました。そうでないと画像の数だけで30作品位は行ってしまいそうなのでとてもじゃないけれども一度に紹介しきれないのであります。

そんな訳で今回は「ブタペスト国立西洋美術館」編からスタートされて頂きます。まず入って「いらっしゃいませ」と出迎えるのは、ルカス・クラーナハ(父)の『不釣り合いなカップル』でして、今回は『老人と若い娘』と『老女と若い男』の二枚が並びます。これだけでもインパクト十分過ぎる位なのでありますが、何と言っても充実しているのがヴェネツィア派の絵画でしてティツィアーノの『聖母子と聖パウロ』ジョヴァンニ・バッティスタ・ランゲッティの『監獄でファラオの料理長と給仕長の夢を解釈するヨセフ』、ヤコボ・ティントレットの工房作『ヴェネツィア統領ピエトロ・ロレダンの肖像』ドメニコ・フェッティ作『若い修道士の肖像』等傑作揃い。お次はオランダ絵画でしてレンブラントやフェルメールは流石にありませんが、個人的に一押しなのがヘンドリック・ブルー・マールト作『本を読む老人』であります。その次はスペイン絵画でして、エル・グレコの『聖小ヤコブ(男性の頭部の習作)』並びにフランシスコ・デ・ゴヤ作『カバリェーロ候ホセ・アントニオの肖像』があるから侮れません。

お次がネーデルランドとイタリアの静物画でして、このコーナーでは、アブラハム・ファン・ベイエレン作『果物。魚介、高価な食器のある静物』が絢爛豪華。

お次の第六章では17−18世紀のヨーロッパの都市と風景では、ヤン・アブラハムスゾーン・ファン・ベールストラーテン作『冬のニューコープ村』がホントに冬の寒村と言う風情を出しまくっていますし、ローザ・ダ・ティヴォリ&アレッサンドロ・マニャスコ共作『羊飼いと漁師のいる岩窟』も良い。

第七章でやっとハンガリー・ナショナル・ギャラリー所蔵の17-18世紀のハンガリー王国の絵画芸術が出てくるのですが、これは次の回でのご紹介となります。

第八章が彫刻コーナーでしてフランツ・クサーヴァー・メッサーシュミットの『性格表現の頭像 子どもじみた泣き顔』と『性格表現の頭像 あくびをする男』の二作品がお気に入り。


第二部では、第一章にビダーマイヤーの作品がずらりと並ぶのですが、Bunkamura ザ・ミュージアムで12月23日迄開催中の「リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展」のメインビジュアルにもなっているフェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラーの『磁器の花瓶の花、燭台、銀器』とは真逆の『ウィーンのマクダレーネングリュントの物乞いの少年』やヨハン・バプティスト・ライター作『小さな宝石商』等が眼を惹きました。

第二章でレアリスムー風俗画と風景画にてピサロや第三章の戸外制作の絵画でドービニーやコロー、クールベにモネ等がありますが自分にとっては「おまけ」でしかなく、この章もハンガリーの作家の紹介として次の回で紹介したいと考えております。

長くなりましたが、「絵画」を楽しみたい方には絶対に見逃しては為らない超五つ星の展覧会として強く推薦させて頂きます。


https://budapest.exhn.jp/
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