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2019年11月13日18:58

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【本】原田マハ著『モダン』文春文庫刊

皆様、お今晩は。原田マハさまの『モダン』文春文庫刊を読了致しました。その感想です。


モダン・アートの聖地、ニューヨーク近代美術館――MoMA。ピカソ、マティス、ルソー、ワイエスなど20世紀絵画の巨匠たちの作品が綺羅星のごとく並ぶこの美術館を舞台に、アートを愛するさまざまな人の夢や苦悩、人生の決断を描く。


作中に出てくる作品に関しては、TedTashiroさまが纏めて下さいましたのでリンクを貼っておきます。ありがとうございました。


https://matome.naver.jp/odai/2145274144301133501

さて、189頁で5編の短編が描かれているのですが、どれを取っても今回はハズレ無しの佳作揃いでありまして、読んで良かったと思える内容でありました。

福島の原発事故を取り扱った『中断された展覧会の記憶』は、2011年の12月号の「オール読物」に掲載された一作でありまして、確かにこの年は横浜美術館にて開催予定だったモスクワの「プーシキン美術館展」が風評被害に因ってお流れになってしまったのがとても悔しく、本来であれば国立新美術館にて同年開催されていた「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」と併せれば「個人コレクターが国家に寄贈したコレクションで出来上がった美術館」と「個人コレクターの収蔵品がロシア革命に因って国家に収奪された美術館」との違いが浮き彫りになったのにと手ぐすねを引いていたので残念さひとしおでございました。

次に入っていたのがMoMAに務めている「監視員」(セキュリティ・スタッフ)のスコット・スミスが閉館30分前になるとピカソの『アビニヨンの娘たち』の前で出くわす身なりの良い青年と出会う『ロックフェラー・ギャラリーの幽霊』と言う一編でして、彼が通う酒場「ハリーの店」の描写と良い自分の置かれている立場と非常に親近感があり最も好きな一編でありました。

その青年が再び登場するのが『わたしの好きなマシン』と言う一編でとある創業者が登場するオチが見事な作品でありました。

『アビニヨンの娘たち』が再び登場するのが、アンリ・マティスとパブロ・ピカソの関係に触れた『新しい出口』この作品では、原田マハさまの代表作の一つである『暗幕のゲルニカ』でも鮮烈に描かれたNY同時多発テロの9.11が描かれております。

その前日譚とも言えるのが、日本にも表参道に支店があるMoMAのデザイン・ストアでの商品を取り上げた『あえてよかった』でして読後爽やかな印象を残します。

いやぁ、本当にこの本と「あえてよかった」と言う事で〆に致します。オススメでございました。


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