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2016年10月18日18:52

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【美術】後期も中々健闘しています「鈴木其一 江戸琳派の旗手」展(後期)

皆様、お今晩は。サントリー美術館にて10月30日迄開催中の驚愕の大展覧会「鈴木其一 江戸琳派の旗手」展に行って参りました。その感想です。


鈴木其一(1796〜1858)は江戸時代後期に、江戸琳派の優美な画風を基盤にしながら、斬新で独創的な作品を描いた画家として近年大きな注目を集めています。その其一の画業の全容を捉え、豊穣な魅力を伝える初の大回顧展を開催します。
江戸時代初期の京都で俵屋宗達(17世紀前期に活躍)が創始した琳派は、尾形光琳(1658〜1716)により、さまざまな流派が活躍した江戸時代絵画の中で最も華麗な装飾様式として確立されました。光琳が活躍した時期の約100年後に、江戸の地で琳派の再興を図ったのが酒井抱一(1761〜1828)です。抱一は京都の琳派様式からさらに写実的で洗練された画風を描くようになり、その新様式はのちに、京都に対して「江戸琳派」と呼ばれています。
そのような江戸琳派の祖・抱一の一番弟子が其一です。其一は寛政8年(1796)、江戸中橋に誕生しました。文化10年(1813)、数え年18歳で抱一に入門。4年後に兄弟子で姫路藩酒井家家臣の鈴木蠣潭(すずきれいたん・1792〜1817)の急死を受け、養子に入り鈴木家の家督を継ぎました。
文政11年(1828)、其一33歳の時に抱一が没して以降は、一門の中でも圧倒的な存在感を示し、その作風は次第に師風を超え、幕末期にかけて大きく変容を遂げます。とくに30代半ばから40代半ばにかけてはダイナミックな構成や明快な色彩を多用し、新たな其一様式が築かれました。さらに晩年にはより挑戦的で自由な作風を開き、近代を予告するような清新な作品も少なくありません。
このように、抱一の実質的な後継者としての自負、光琳に連なる琳派画家としての誇り、さらに酒井家家臣という立場が上質で機智に富む画風を育み、多くの其一画が大名家や豪商の厚い支持を得ました。
本展では抱一画風を習得する門弟時代、躍動感溢れる作風を次々と手掛けた壮年期、息子・守一に家督を譲った晩年と、其一の生涯と画風の変遷を丁寧に追います。また其一は多くの弟子を育成して江戸琳派の存続に大きく貢献しており、近代まで続くその系譜も辿ります。まさに「江戸琳派の旗手」として目覚ましい活躍をみせた其一。広く知られた其一の名品や新出作品など、国内外からかつてない規模で作品が一堂に揃うこの展覧会は、江戸の画壇を豊かに彩った其一画の魅力とその展開を、存分に堪能していただける貴重な機会となります。


本日行ってきたのは10月5日より始まった「後期」でして全部ではありませんが、殆ど半分近くの作品が入れ替わっております。
後期の目玉は根津美術館の『夏秋渓流図屏風』と東京富士美術館が所蔵する『風神雷神図襖』でありましてあとは出光美術館の『藤花図』や『鶏に菊図』(個人蔵)、愛知県美術館の『林檎図』そして2週間だけ展示の可愛らしい『雪中双狗図』(個人蔵)そして円山応挙の作品を模写した『寿老・大黒・恵比寿図』(個人蔵)などが印象に残っております。
こうして観てみると最初に観た前期のインパクトには及びませんけれども後期は後期でかなり健闘している様に思えるのであります。



http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2016_4/index.html

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