イスカリオテのユダを知らないで記事を書くな！

世界共通の忌み数「13」が不吉な本当の理由
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=112&from=diary&id=5459207

　あー、キリスト教文化圏で「13」が不吉な数字とされているのは、キリストを売り渡したイスカリオテのユダが13番目の弟子だったからだというのが定説だと思うのだが、まさか記者はそれを知らんのか？
　何日だか知らないが、キリストの処刑が金曜日。だから13日の金曜日に船出したオランダ船は呪われて世界を彷徨う羽目になり、アイスホッケーのキーパーマスクをした不死身の殺人鬼が出没する三流映画に『13日の金曜日』というタイトルが付けられた。

　キリストの処刑が13日の金曜日だったからとは初耳。
　アポロ13号が事故ったからというのも初耳。てか、それは話が逆だろう！　映画『アポロ13』を観れば「13号で不吉な番号だからトラブルが起きるかも…」みたいな会話が出てくるだろうに。記者は観てないか、観ても理解出来る知性と教養が無かったのでしょう。
　イスラム教文化圏でも「13」が忌み数も初耳。ただ、こんな物知らずの馬鹿が書いた記事では、一切信用する気にはなれないから、調べてみます。てか、世界共通と謳いながら、キリスト教と（勘違いしてそうな）イスラム教文化圏だけですか？　ヒンドゥー教とか仏教文化圏等を含まない世界共通ですか？　アフリカや中南米、それに極北民族は？

　うーん、何年か前にやはり三流メディアが「何者だか分からないが中国人の呉承恩なる人物が、峰倉かずやの『最遊記』をパクって『西遊記』なんて本を出している。さすがはパクり大国の中国！」とかいう記事を載せていたが、それに匹敵する馬鹿記事ではないか？


《以下は引用》
「13」という数字には不吉な意味合いがあるという説は、おそらく多くの人が映画『13日の金曜日』の影響で一度は耳にしたことがあるはず。主に西洋で「13」は忌み数とされ避けられる傾向があるのが知られているが、イスラーム圏にもこの数字を嫌う人はいるという。

この「13のタブー」の起源には諸説ある。イエス・キリストが処刑されたのが13日の金曜日だったという風聞もあれば、1970年のアメリカのアポロ計画におけるアポロ13号の事故と結びつける人もいる。

また13という数の不調和性が嫌われたのではないかとする説もある。
片手の親指で、親指以外の四本の指の関節の数は12。これを一通り数えると、もう片方の手の指を折る。すると両手で12を五回数えられるので60になる。こうして考えだされたのが60進法。13は12から1が余るので不調和だという理由で嫌われたのではないかとする説だ。

北欧のバイキングの神話で、12のいい神が集まっていたところにイタズラ好きで嘘つきなロキという悪い神が強引に入ってきたことで、ある神が去らなければならなくなる事態を招いたことを起源とする説も有名である。

普段何となく避けてしまっている13だが、その起源についての説には様々なものがあるのだ。
《引用終わり》


追記１
　調べてみました。「イスラーム圏」では、特別な忌み数は無いみたいですね。全ての数字はアラーが作られたからだとか。なるほど。逆に13を嫌うという話は、この馬鹿ニュースしかヒットしませんでした。
　ところでWikiの「忌み数・13」の日本語の説明だが、この馬鹿ニュースを彷彿させる、何ともケッタイで頭の悪い文章が綴られていた。ことごとく的を外したような、頓珍漢な説明が並んでいて、頭がクラクラした。ニュースの記者は、このWikiを参考に記事を書いていたのかも。あっ、まさか！　記者がWikiの執筆をしたとか？　いや、本当にそっくりな文章だから。

追記２
　あー、落ち着いて記事を読み返したら、北欧神話もネタになっていましたね。キリスト教文化圏が云々のくだりは訂正します。ロキは悪神というよりは、精霊上がりの半神だけど。

追記３
　あー、「イスカリオテのユダって確か12番目の弟子では？」という指摘を受けました。はい、確かにそうです。だけど一般には13番目の弟子とされています。
　尤もらしい考察としては、ユダがイエスを売り渡した後、良心の呵責で自殺し、抜けた穴を別の人物（使徒マティア）が埋めたので、繰り下がってユダが13番目の弟子になったという説があります。
　でも、どうでしょう。そもそも聖書には「かくかくしかじかで、ユダは13番目の弟子になった」とは書かれていません。一方で大概のクリスチャンは、聖書なんか殆ど読んでいません。要するに聖書の記述とは関係無く、キリスト教文化圏では俗説ながら何となく「ユダは13番目の弟子」と認識されているようです。