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2021年09月20日14:32

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リスクとリターン

 8月のコロナウィルスの感染者数が一番多かった頃のことですが、知り合いの4人家族が一家全員で感染してしまいました。

 まずお母さんに熱が出て、それからあれよあれよと言う間に、お父さんと2人の子供達(中学生と小学生)も熱が出始めたとのことです。

 今回のデルタ株によるとされる感染第5波では、子供への感染が大きな問題になっていますが、こちらの家族の子供達は、熱が上がったり下がったりを繰り返したものの、比較的元気にしていたとのことで、多くの報道を勘案すれば、感染して発症しても厳しい状況になることは少なそうです。

 一方の大人達は、10日程ほとんど寝たきりのような状態で食欲は全くなく、倦怠感と強烈な頭痛から眠ることもままならず、激ヤセしてしまったとのこと、これでも保健所の判断は軽症の部類で、解熱剤が処方されただけだそうですので、なかなか大変な病気だなと思います。ちなみにワクチンは未接種だったとのことです。

 ところで、塾の生徒達も受験生を中心にワクチンを打ち始めていて、既に2回が終わったという子も少なくありません。

 前もって言っておきますが、私は別にワクチン接種をおススメしようと思っているわけではなく、打つも打たないも本人次第で、ある程度の年代になれば、たとえ自分の子供であっても自分自身で判断すべきだと考えています。

 ある人から聞いたのですが、その人の近しいお知り合いが、ワクチン接種の翌日に突然死してしまったそうです。

 ワクチンとの因果関係は認められないと判断されているとのことでしたが、身近な人にこういうことが起きれば、「とても打つ気にはなれない。」と言う気持ちもよく分かります。

 また直接の知り合いでも、2回の接種の副反応が非常に激しく、しばらく仕事ができずに閉口したという話も聞きました。

 友人の1人は、「ワクチンの効果に疑問がある。」と考えているらしく、「当面見合わせる。」との判断をしているそうで、その考え方も必ずしも否定できません。

 ただ、恐らく彼と同じように考えて、ワクチン接種の反対集会にも出ていた落語家の方や、「自分は丈夫だしナントカ水を飲んでいるから大丈夫」と言っていたという俳優さんも、感染から短期間で重症化し、亡くなってしまったというニュースもありました。

 要するに、打つのもリスクであれば、打たないのもリスクであり、リスクは何らかのリターンを期待して取っていくわけですから、その計算を自分自身でした上で決断するしかないのです。

 私自身は、ワクチンは打った方が良いと思っていますし既に接種済みですが、そのことでワクチン反対派の方と議論をするつもりは毛頭ありませんし、どちらが絶対的に正しいというわけでもないでしょう。

 もう一つ、大切なことがあります。

 例えば、今回のワクチン接種のようなことを考えるにあたっては、人から意見を聞いたり、ネットで情報を取ったりするわけですが、特にネットに上がっている情報は、いくつかのデータを組み合わせて考えられているものが多いです。

 統計学の入門書を読むと、冒頭によく書かれていることですが、データの分析は完全に客観的になることはほぼできず、人の恣意的な部分が必ず入っているということです。

 今年に入ってから8月までの感染者数とワクチン接種回数のグラフのカーブが似ているということを持ち出して、ワクチン接種こそが感染を増やしているということを書いている反対派の方は実に多かったですが、9月に入ってその論拠は明らかではないことが示されました。

 ただ、無数のデータを組み合わせれば、ほぼどういう論拠を成り立たせることも可能であり、要するに何とでも言えるということです。

 だからこそ、一方的な考え方ばかりを集めるのではなく、様々な意見に目を通して、最終的に自分自身で決断するということをする必要があるのです。

 デルタ株による第5波は、沈静化に向かっているようですが、今後新たな変異株による第6波、第7波もあるかもしれませんし、ワクチンの3回目の接種など、個人としても社会としても、どうリスクを取って(あるいは回避して)、どういうリターンを期待する(あるいは諦める)かを考える日々はしばらく続くことだけは、ほとんど間違いないことでしょう。
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