私は2学年上の兄と2人兄弟で、誕生日的には1年半しか離れていないため、子供の頃は毎日取っ組み合いのけんかをしていました。
年の近い男の子同士ですから、いわゆる「なさぬ仲」になるのが必然ですが、特に兄は小学校で成績も非常に良く一学期の学級委員を毎年やるような何でもできるタイプ、対してこちらは勉強もイマイチで運動はまるでダメ、しかも持病の喘息のため一年に何度も入院するような子供だったので、コンプレックスが次第に強くなりながら成長しました。
よく子供の頃は仲が悪かったけど、大人になって良くなったということをテレビなどで聞きますが、実際には大人になったからと言っても関係は変わらず、永遠のライバルであることが多いのではと思います。
うちも兄とは今でも時々実家であってもあまり話はしませんが、ただ兄が病気と聞くとやたらに心配になったりもするものですから、そんな時は自分自身にもこんな感情があったんだなと、自分なりに驚いたりすることもあります。
一方の女の子同士の姉妹というのも、優しいお姉ちゃんと可愛い妹というのはドラマの中の幻想の話で、もちろん時期的なことや、シチュエーションによってはとても仲が良いということはあるにしても、基本的には意地悪をし合いながら大きくなるような間柄というのが正しい見方かとも感じています。
兄弟仲、姉妹仲が上手くいかない一つの大きな原因として考えられるのは、親の愛情が自分たちに平等に与えられていないと感じることでしょう。
私自身も兄の方が特に母には大切にされていたと思っているところがありますし、兄としても私の方が可愛がられたとどこかで考えているはずです。
3人姉妹の一番上のお姉さんの方(60代)にお話を聞いたことがあるのですが、一番下の妹さんが両親に圧倒的に可愛がられ、上の2人のお姉さんはそのことについて意見が一致しているものの、その下の妹さんですらお姉さん達に妬ましい気持ちを持っていることを知り、とても驚いたというのです。
こんな風に、どのご家庭でも親の方は本当に意識しているかに関わらず、子供達は自分は不平等にされたと感じるもので、子育ての永遠のテーマなのかなとも思われるところです。
以下は個人的な自慢話を含みますので、読みたくない方はここまでにして下さい。
我が家は、一姫二太郎というやつで、上が女の子で3歳下に男の子です。
先日、非常に恐る恐る、子供達に「2人でどっちが可愛がられてるとか思ったことあるか?」と聞いてみました。
すると2人とも、口を揃えて「そういうのはないな。」「別にそれはないかな。」と言ったので、心底ホッとしました。
私自身、そういう不平等に感じさせることがないようにと、ずっと意識して気を付けて来ましたが、それがなかなか上手くいっていたことが分かってとても嬉しかったのです。
しかしながら、これが同性の兄弟姉妹であれば、こんなに上手くはいかないと思われ、それは自分自身がとてもよく分かっているところでもあります。
一姫二太郎は、子育てがし易い理想的な順番のように言われていますが、それは愛情が平等に注がれ、それを素直に受け取ることができるという意味も多分にあるのかもしれません。
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