mixiユーザー(id:14506200)

2020年02月20日16:22

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お金の感覚

 先日テレビを見ていて、とある若い女性タレントさんがアクセサリーをカード払いで買ったところ、14万円だと思っていたのに、いざ請求が来てみたら一桁多い140万円だったという話をしていました。

 その話自体は笑い話で片付けられていましたが、実際このようなことは今後非常に多くなっていくような気がしています。

 今の子供は、まずお金というものにあまり馴染みがなく、お金に対する感覚もとても鈍いように思います。

 我々の頃から、少し下の世代くらいまでは、毎日駄菓子屋に行っておやつを食べるのが当たり前で、100円を持って行って、10円とか20円のものを計算しながら買って、1年生でもきっかり使い切ることが普通にできました。

 また高学年になれば、お正月にお年玉をもらって、こっそりお札を数え、ここぞとばかりにそのお金を持って大きな買い物をしに行くのも、お金の感覚を身に付けるのに役立ったはずです。

 現代の子供は、駄菓子屋になど行きませんし、コンビニに行くにしてもナナコやスイカなどのプリペイドカードを使ったり、大きな買い物も大抵は親御さんにネットで買ってもらい、支払いはクレジットカードが一般的です。

 もちろん、プリペイドカードやクレジットカードはポイントが付く分お得なわけですから、その点は良いことですが、どうもそればかりではお金の感覚を養うのは難しいのではないかと私は思うのです。

 この仕事をやって長くなりますが、同程度のレベルの子で見た場合の「お金や買い物に関する問題」の正答率は年々下がって来ている印象です。

 100円のものを5個買うとと言う問題で、平均的な学力の子が「105円」とかにすることも多くなって来ており、勉強の問題以上に、お金感覚の欠落を感じることも少なくありません。

 他の種類の問題ではあまり変わった気がしないので、やはりお金というものに対する感覚が弱くなって来ているということだと感じられます。

 この先、こういう子供達が大人になって、先のタレントさんのような笑って済ませる失敗程度であれば良いのですが、もっと大きな取り返しのつかないような失敗をしてしまったり、悪い人に簡単にダマされてしまうのではないかととても心配に思っています。

 少し観点が違いますが、いわゆるネットワークビジネスに引っかかる職業のランキング上位2位は、保育士さんと看護師さんさんで、これは職業の性質的な部分もあるものの、仕事としてお金を扱う機会がほとんどなく、大人として得るべきお金の感覚を身に付けられていないということもあるのではと考えています。

 いずれにしてもお金の感覚をきちんと身に付けることは非常に大切で、キャッシュレスの推進は社会的な流れではありますが、そんな中にあって、どのように子供にお金を触らせるような体験をさせていくかは、社会的な課題にもなるはずです。

 うちの塾では、長年授業料を頂くのに月謝袋を使い、子供達に現金で持って来てもらうのですが、これはお金を払ってくれる親御さんに対しての感謝の気持ちを持って欲しいという願いとともに、子供にとって大きなお金を持ち歩くという稀有なことを経験させることで、お金の感覚を身に付けさせる一助にしてもらいたいとも考えているからなのです。
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