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2020年11月06日14:17

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イアン・ランキンA Song for The Dark Timesを読んだ

イアン・ランキンの新作A Song for The Dark Timesを読んだ。
ジョン・リーバス23作目である。Timesベストセラー2週連続1位で登場。

英国ミステリーではジョン・リーバスはホームズ、ポワロ、モースに並ぶ主人公であるとDaily Mailが称している。
本当に面白い。絶対のお勧めです。
1990年代後半からの欧米の賞を総なめにして、30年以上トップを走り人気も売り上げも凄い。
エディンバラを代表する顔、コナン・ドイル、ショーン・コネリーとランキンである。

エディンバラで残虐な殺人事件が発生した。
若いサウジの青年が鋭いナイフで首を切られ殺されたのだ。父親がサウジの大金持ちの実業家だった。サウジ政府からも事件の捜査に強い圧力が警察にかかっていた。
その少し前にもイタリア人の若者が殴られる事件が起きていた。彼はフードを被っていたため、サウジの青年と間違えて襲われた可能性もあったのだ。
人種差別による暴行事件のようでもあった。その後にも中国人の女性が襲われる事件も発生していた。
殺されたサウジの23歳の若者モハンマドは、ジェームス・ボンドフアンだった。特にショーン・コネリーが好きで知られ、アストン・マーティンを乗り回して、この町に暮らしていた。彼はこの地の学校に通っていなかった。ロンドンで事業をしていたのだ。

そこへ、ジョンに娘サマンサから電話があり、夫のキースが2日間ほど帰らないと言ってきた。ジョンはすぐさまキースを探しに田舎のネイバーに向かった。キースが時々行っていたのだ。

その間にシボーン警部とマルコムはマフィアのボス、ビッグ・ガーから呼び出された。いつもなら彼はジョンに電話があるはずだった(これは初めてだ)。
ビッグ・ガーは被害者サウジの青年モハンマドがビッグ・ガーの経営するクラブの常連だと言った。
暴行されたイタリア人の若者モレリもそうだった。モレリの小学校からの同級生イザベルの3人はいつも一緒に来ていたと。

ビッグ・ガーは警察本部重大犯罪課ライオン課長の夫が浮気をしているとマルコムにそっと言った。ビッグ・ガーは一体どんな情報が欲しくて密告したのか不明だった。

ジョンは昔の世界大戦時代のキャンプ1033(捕虜収容所)跡地を訪ね、殴打され殺されたキースの死体を発見したのだ。
キースは歴史同好会に入り、歴史的な場所の保存を推進していた。しかしなぜ、彼がここで殺されたのか不可解だった。しかも娘サマンサが以前浮気していた男ジェスが近くに住んでいた。それでサマンサがキース殺しの容疑者と地元警察は考えていた。

シボーン警部、重大犯罪犯罪課刑事マルコム、ジョンは連絡を取り合い、逐次事件の状況報告をしていた。

キャンプ地の跡地は大地主が、ゴルフ場、ホテルなどの施設を建設計画が浮上していた。
キース達の歴史同好会はそれに反対していた。キースは昔キャンプで射殺された収容所警備の警官殺しもリーダーとして探っていた。その殺人に使われた拳銃が事件のメモリーとして近くのパブに飾られていたが、盗まれていた。
その拳銃が跡地で発見され、キースが殴打され殺された凶器だと判明した。
何故、この拳銃が凶器になったのかわからなかった。

収容所跡地の大地主をジョンが訪ねて、地主が老いぼれているのを知った。調べると地主の娘がイザベルだった。モハンマドはそのゴルフ場、ホテルなどの建設のスポンサーだったことも分かった。

ジョンは娘サマンサの容疑を晴らすため、必死だった。昔から家族を捨てて刑事の仕事に夢中だった過去が彼を苦しめていたのだ。何よりも家族のために解決する使命を感じていたのだ。

キースとジェス、サマンサとジェスの関係、モハンマド、イザベル、彼女の同級生だったイタリア人モレリの関係。彼等は単なる遊び仲間だけではなかったのだ。モハンマドとイザベルは事業のパートナーだった。彼らの複雑な関係にマフィアのビッグ・ガーが絡み、余計複雑になっていた。キース殺しはどう繋がるのか。
そしてこの二つの殺人事件がどう解決するのか、楽しんでください。
イアン・ランキンは読ませてくれます。

余談:ジョン・リーバスがジャック・リーチャーを気に入り読んでいるのだ。
到着したリー・チャイルド、アンドルー共著「Sentinel 」サイン本巻末には「イアン・ランキンとリー・チャイルドの対談」がついていた。

イアン・ランキンのサインはタイトル頁に書かれてから製本されていました。
Waterstonesの限定版だけだ。限定版にはジョン・リーバスの舞台のモノローグがついていた。それでも一般HCと同じ定価£20(£15で購入)で販売されていた。

ショーン・コネリーにランキンが映画The League of Extra−の本にサインを依頼したら、最初断られたそうだ。ショーンはその映画が嫌いだったとか。それでも息子のためにと再度依頼したら渋々サインしてくれたとツィッターにあった。

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