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2020年08月27日19:56

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ピーター・ラヴゼイThe Finisherを読んだ

ピーター・ラブゼイのThe Finisherを読んだ。
デビュー50周年記念の作品である。デビュー作はBobble to Deathで六日間一日中街の中を走り回る過酷なレースの中で殺人事件が発生するものだった。

今回は同じようにマラソンがテーマだが、我らが人気のピーター・ダイァモンド警視が登場するものなのだ。
「バース・ハーフマラソン」が開催され5千人のランナーが、思い思いのスタリルで参加するものだった。
そのマラソンにテロを計画している者がいるという情報が入り、バース警察の捜査課は大騒ぎだった。フイニッシャ―「始末屋」と言われる殺し屋がバースに入ってきたのだ。

アナログなダイアモンド警視は壁に紙を張り地図を書き、刑事を相手に対策をしていたのだ。刑事たちは各自のPCの画面を見ていたのだが。

そこへ副署長ジョルジアが登場、ピーターに「本部から重要指令が来たでしょう」
「いつです」とピーター。二人の掛け合い漫才の始まりである。
「貴方のスリープ状態のPCを開けてみなさい」
ピーターがマウスに触れた途端にPCから大音響の映画「真昼の決闘」の決闘シーンの曲が流れ出たのだ。
「まあ、なんてことなの(for heaven’s sake )」
これで吹きだしてしまったが、若い人には分からないな、きっと。
映画、西部劇フアンでもゲーリー・クーパー主演で、テックス・リッターのHigh Noonの歌詞(Do not for sake me Oh My Darling )を知らなきゃ笑えない。
「バース・ハーフよ」 「バース・ハーフ」といえば、ダイアモンド警視にはビールしか思いつかない。
バース名物のハーフ・マラソンがテロの対象か。

そして街のエントリーした参加者は学校の美人ブロンド教師が夜に練習を始め、ロシア人の太った女性と知り合い練習を始めていた。彼女はブロンド女性を狙う中年のハンサムな中年のトレーナーも走っていた。
不法移民のアルバニアの男性も長時間労働に耐えかね、生活苦から逃走のため、自転車を盗み、マラソン当日参加者への無料のランチを狙っていた。
そこには不法移民を集めているボスもいたのだ。

やがてマラソンの当日になり、ピーターたちは配置につき喫茶店で見張っていた。
するとブロンド女性が通過し、中年のランナーが彼女の後ろを走っているのを見つけたのだ。
「あいつなら知ってる」 「親父さん、何者です」
「あいつは昔、俺が逮捕し女王陛下の屋敷(刑務所)に送った男だ」なぜもう彼が仮釈放になったのだ。おかしいのだ。
トニー・ピントは、若い女性を次々口説きまわっていた。それはイイのだが、一回だけ関係したらすぐほかの女性を次々口説いていたのだ。
それを女性仲間に噂した女性の顔を、ナイフで切りつけたのだ。それで奴を捕まえた。
「証拠はないし有罪にするのは難しかったでしょう」「でも俺は白状させた」

そんな時、ランナーに交じって全裸の男女が走ってきたのだ。
「二人を止めないと。私のジャケットで彼女を覆いますから」「それで俺の帽子で彼のアレを隠すのか。いやだね」

そして大した混乱もなくハーフマラソンは無事終了したかに見えた。しかし一人の若い女性が、スタートしたが途中で姿が消え、ゴールしていなかったのだ。
ブロンドの若い女性のそばにいたピントは2時間くらいでゴールしているのが確認されたのだ。彼女はどこに行ったのか。
コースの途中で彼女をピントが襲ったのだろうか。ダイアモンドは直ちに捜査を開始した。
バースは温泉で有名だったが、その街には300年以上前から街のいたるところに地下豪があったのだ。コース近くから若い女性のランナーの上着の一部が見つかったのだ。
地下の中に入ったダイアモンド警視は例によって、110キロの巨体で狭い地下豪に入っていったが、足を滑らし負傷する。その時警視は死体を発見した。
それはなんとピントだったのだ。殺されたのだ。
彼はゴールしたのを警官もモニターで確認していたはずなのだ。
そんなピントがこそ始末屋かと考えていたのだ。彼女を殺したのではないとしたら、彼女はどこにいるのだ。
その翌日になると、行方不明だった女性ベリンダが帰宅してきたと連絡が入った。
ベリンダはピントがマラソン中に、後ろを追って走るピントが怖くて、離脱したのだと言った。
しかしピントは、何故、誰に、いつ殺されたのだ。ゴールしてから、地下豪に戻って来たのか謎だった。地下壕の中で殺されたのではない可能性もあった。彼がテロの対象だったとすれば不可解だった。
そこでもう一度モニターを調べゴールしたのはピントではなかった。ピントと同じスタイルの、変なキャップを被った別人だったのだ。
ピントは、刑務所を仮出所していたが、中流以上のクラスの人々の住むマンションに住んでいたのだ。彼にそんな収入があるはずはなった。
そしてそのマンションにロシア人の太った女性が実業家の夫と住んでいた。彼女はピントにランニングのコーチを受けていたが、彼の好みではない。ロシア女性のマラソンの練習仲間だった若い女性教師にやっとたどり着いたのだ。
ロシア人夫婦も何をしている人物かわからなかった。大金持ちのようだった。
そのマンションの地下室には不法移民労働者らしいアルマニア人たちも住んでいたのだ。

ここからそれぞれの話が繋がり、やがて事件の核心に進んでいくのだ。
流石にピーター・ラブゼイ、面白い。
まあ、読んでみてください。ダジャレや、ジョークの連発に吹きだしてしまいますから。

捜査課の部屋でクラシックが流れたと思えば、ビートルズ、今回は映画「真昼の決闘」なのだ。ピーターはまたも松葉杖を持ち、現場を動きます。フアンなら思い出してください。

警察本部の2階にいくことになり、「手伝いましょうか」「俺が副署長の首を絞めないようにか」しかしエレベーターが動かず、行かずに済んだ。

クイーンの‘We are The Champion‘じゃない、Get me ROCU、 will you(Required Organized Crime Unit)なんて考えているのだ。
中年の親父警視にいつもみんなが振り回されている。しかし、最後には事件が解決するのだ。
笑って楽しくWho done itを読めばいいのだ。


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