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2020年01月23日15:06

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本「活版印刷三日月堂 小さな折り紙」 ほしおさなえ

印刷にまつわるあれこれを読んでいるうちに、かつて会社勤めをしていたころの記憶がよみがえってきた。
パソコンどころかワープロもない時代、社外に出すきちんとした文書は活字で印刷だった。会社にはタイプ室があった。
たまにそこに依頼に行くだけなのであまりしっかり見たことがなかったが、英文タイプとは違いたくさんの活字が乗っている皿のようなものがタイピストの周りを取り巻いていて、印刷していたと思う。
社内では特殊技能の持ち主の集団という扱いだった。何枚も印刷するわけではなくカーボン紙を挟んで数枚作製だった。
あの活字群はバラせたのだろうか?この小説のようにいちいち組んでいたようには思えないのだが。今になってよく見ておけば良かったと思う。
それとは別に簡易タイプライターもあった。大きさは今の大きめのパソコンぐらい。
紙を英文タイプと同じ要領で挟み、片手で枠を動かしもう片手でバン!と打つと文字が一つ印刷できる。
活字の大きさは変更できないし字の数も限られているが、誰でも使えるという良さがある。私は仕事上よくそれで文書を作った。ない文字は空欄にして後から手書きで埋める。社内文書はそれで十分だったのだ。
英文タイプといっても思い浮かべられない人も多くなっているかもね。古い洋画などではタイプを打つシーンが出てくることが多いのだが。
この小説ではそういう活字が出てこないのが少し残念だ。
いろいろ思い出して楽しかった。



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