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2019年11月13日12:54

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映画「シャイニング」237号室に近づくな。

コロラド州。ロッキー山脈の山の上に立つホテルで、小説家ジャックは住み込みで管理人として働くことになった。面接時、支配人から1970年におこった奇妙な事件の顛末を耳にした。このホテルで管理人をしていた男が斧で妻とふたりの娘を殺める殺人事件を犯し、自らは猟銃自殺をしたという話だ。男はまじめで仕事熱心だった、と聞く。話は話として脳裏に沈め、ジャックはこのホテルで冬の間は新作の小説を書く決意を表明する。妻のウェンディと息子のダニーはこのホテルでの冬ごもりをあまり期待していなかった。

ホテルが冬季閉鎖された。ジャックは妻ウェンディと息子ダニーを共連れ自動車でロッキー山脈にさしかかった。そしてホテルにたどり着く親子三人。

ウェンディとダニーはハロランという黒人の料理長から広いキッチンに案内される。そして案内するハロランはダニーのことを先生と呼称する。なぜかというと、ダニーには口をきかなくても相手の言うことが自然とキャッチできるから特殊超能力者「シャイニング」だ、とハロランは説明する。そしてハロラン自身もシャイニングであると。さらには、237号室には近づいてはいけない、と言葉を残して一か月が経過する。

普段のように児童用のカートに乗ってホテルの中を走り回るダニー。火曜日。 ダニーは237号室の前でカートの足を止める。遊具から降り、237号室のドアノブを回そうとしたが鍵がかかっており開かない。一方ジャックは仕事がうまく進まない。気づかいする妻にも邪険な扱いだ。ここでタイプライターの音のする間は声をかけてくれるなと、かなり神経質的に詰め寄る。その狂気をも纏った夫の眼球に、妻・ウェンディはひるむよりほかなかった。

小説家というある種自閉的世界観の中で暮らすジャックは、この雪に覆われるホテルの中でますます心を閉ざしていった。冬季うつ病的な疾病か、あるいはパラノイア的な病巣が彼の中に宿りつつあった。この静かな山の中で、仕事の進捗の悪さから精神的に追い込まれていくジャック。目つきが徐々に変わっていく。

ダニーはいつものようにカートを運転していた。すると過去に惨殺されたと思しい双子の姉妹が「ダニー。一緒に遊びましょう」と話しかけてくる。幻視に目を閉ざすダニー。すると今度は血糊がべっとりと着いた双子が廊下に横たわっていた。ダニーは自分の中にいるもう一人の自分に問いかける。「トニー。僕は怖いんだ」。

ジャックとダニー親子は依然として幻視幻覚に誘われている。気が正気なのは妻・ウェンディ一人となる。しかしこのウェンディも夫の気狂いじみた言動に神経衰弱となり、バットでジャックの頭部を殴打し倉庫まで運び監禁する。一方でシャイニングでもあるハロランは、雪深いホテルに幽閉された親子三人が気になりロッキー山脈へと向かう。倉庫から逃れたジャックが斧を持って寝室にやってくる。ダニーも寝言のように「redam」→「marder」と唸っている。母親は息子を抱きしめその場から離れようとする。小窓からダニーを雪深い室外へ逃がすが、ウェンディは窓が小さすぎて屋外へ出られない。斧で扉を破壊し忍び寄るジャック。包丁を手に迫りくるかれを身もだえながら恐怖するウェンディ。有名なワンシーンだ。映画ではなくまるで本当に戦慄したような恐怖感。

ようやく雪上車でホテルにたどり着いたハロランだったが、すぐにジャックの斧で心臓をえぐられ即死。ジャックは息子ダニーへと迫っていく。ダニーは迷路の森に逃げ込むがやがて自分の足跡が父にバレるのではと機転を利かせ、雪で足跡を消して難を逃れる。

ウェンディが包丁を手に外へ出る。そこで息子を発見し雪上車に乗ってこの場を去る。ダニーは凍死。ホテルの壁に掲げられた1921年の舞踏会の写真の中には、なぜかジャックの姿が写っていた。ホテルに悪魔が憑りついたのか、ジャックに憑依していたのかわからぬうちにスクリーンは閉ざされていく。
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