岩井俊二監督の最新作。
手紙が重要なアイテムというところで、岩井監督のデビュー作「Love Letter」の続編か?と思っていましたが、直接は関係無かった。
しかし、手紙のやりとりから主人公の心に変化が起きて、ストーリーが展開してゆくところが「Love Letter」に共通しています。
そういう意味で「Love Letter」の姉妹編と言える作品。
雪山で「お元気ですか〜〜〜!」と叫んでいた中山美穂や、流暢な関西弁のセリフが印象的だった豊川悦司も出演。
デビュー作といえば、岩井俊二監督の「四月物語」で、高校生の役で、松たか子が初出演を飾っていました。
その松たか子が、この作品では母親役…。
つい最近見たような気がしていたのですが、時が流れるのは早いな…。
岩井監督は他にも「スワローテール」などの作品を撮っていましたが、この作品は「Love Letter」や「四月物語」の頃の、初期の作風に近い。
緩やかなストーリー展開のテンポ、主人公の複雑な過去を重くなりすぎずに描く感覚、時折見えるユーモアなど。
それらが絶妙な匙加減で混ざり合っていて、見ていてとても心地良い。
個人的に見どころだったのは、「新世紀エヴァンゲリオン」、「シンゴジラ」で有名な庵野秀明監督が出演していたところ。
今年公開されるエヴァの最新作が、とても気になる…。
漫画家役でしたが、彼が描いていた漫画の絵のオリジナルは、超寡作で有名な鶴田謙二によるもの。
まさか映画の中で出てくるとは思わなかったので驚いた。
今では古くなってしまった「手紙」。
それにまつわる人達の感情の機微や、人間模様がとても魅力的で目が離せなくなる。
面白かったw
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