2本ともUY-56(ユーワイゴーロク)という3極真空管です。
右⇗は「DAN」と言う、余り耳にしない国産マイナーメーカー製(戦前からのメーカー「ドン」が戦後分裂し、そのどちらかの末裔と言う話も、聞いた事がありますが、この「DAN」製品は、殆ど見掛けません)で、外見や作りから推定すると、昭和30年前後頃の製造だと思います。
左⇖は米国ナショナル・ユニオン製で、「5213」と記載があるので、1952年3月(13週目)製造という意味かも知れません。
同じ型番ですので、外見も電極の構造も、基本的には同じですし、電気的な特性も同じです。でも国もメーカーも異なるので、使われている金属や電極の細かい造りに、色々相違点があるのは当然です。
外見や電極の印象では、米N・U製の方は、一世代新しいGT管の製造法が応用されていますが、DAN製は従来からの造りで、全体に貧弱です(ガラスとハカマの間の黄色っぽい接着剤は、グラグラしてたので、ゆきがエポキシで固めたものです)。
ですので、性能もN・Uの方が良い様に思いましたが、同じラジオに装着して試してみると、意外にもDANの方が感度が良かったです。
他のラジオや用途に使った場合には、別の結果になるかも知れませんが、以前にも、見るからに貧弱で粗末な造りだった真空管が、予想外にいい音で鳴った事もありますので、必ずしも外見と性能が一致するとは限らない様です。
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