誰もいない

雨の夜

と、言うのは寂しい
物悲しいものだ。

本当なら家のどこかに夫がいて、
駆けつけるマンションには母がいて、
それが私の1番身近な2人だったんだけど
今は2人とも遠い。

でも、ちゃんとこの世に生きて 呼吸をしている。
夫は多分はじめての河口湖が寒かろう。
こたつが大好きで潜り込んでいるとは言え、

かといって、私の部屋を使っていいよとか
言っても素直に聞くわけでは無いから
連絡はしない。
先日、来年のカレンダーを送った。

母は、
「中井さんそろそろ休みましょうね」とか言われて
ちょうどいい温度の室内で過ごしている。
今日は水曜日だからお風呂も入ったはずだ。

3人がこうしてバラバラになるということを
全く別の場所で暮らすようになったということを
急に寂しく思う。

雨の夜ってそういうところがある。