来年のことはわからないので

昔はようバーゲン行ったな。
服そのものが高かったってのもあるけど、季節の終わりに買っておいて来年着たらええわってのもあったから。
最近はめっきり足を運ばなくなり、関心すらなくなったのは、服そのものがずいぶん安くなったこと以外にも理由がある。

来年、生きてるかどうかわからんやん。
５０過ぎると、死ってのをとても身近に感じるようになり、死ぬということが他人事に思えなくなる。
若い頃世話になった人の顔を思い浮かべてみても、生きてる人のほうがずっと少ないし、同年代であっけなく逝ってしまう人もちょくちょく居る。
だから、今年は身につける機会がなかったとしても、来年楽しもうって気持ちにはなかなかなれない。

それなのにああそれなのに、３月なかばに、もう今年は使うことがないであろう革手袋を安くなってたからと買っちまったのですよ。
https://photo.mixi.jp/view_photo.pl?photo_id=2325855440&owner_id=1418555
だってだってだってだってだってなんだもん。
こんな配色見たことない。
派手すぎず地味すぎず、まさにこじゃれてるというほかない絶妙さ。
男としては少し小さい自分の手にサイズまでぴったりってことは、見つけてくれるのを待ってたとも取れるし。
来年使おと思ってタグつけたままで取っておいた。

志村けんの訃報に触れて思い直した。
来年生きてるなんて保証はどこにもない。
それなら使っておかなければもったいないやん。
新しい手袋つけて単車を運転してしまった。
うん、じつにええ感じ。
これ使うために、次の冬まで死なないようにしなければ、ぽてちん。