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2019年12月15日03:21

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修行の旅、小倉編その2

小倉の街中をふらふら走ってたら、住宅街と繁華街の境目あたりになにやらよさげな趣の酒屋を発見。
平尾酒店、角打ちやってますと看板はあがってるものの、暖簾は中に入ってる。
なにはともあれ引き戸を開けてこんにちはと声をあげたら、奥から70代なかばくらいの上品そうなおねえさんが出てきた。
ポスターが目に付いたから赤星を注文。
お昼食べたばっかしやったので、あては冷奴で。
ビールを出しながらおねえさんが聞いてきた。
こっちではつい最近になってこの赤星っていうのが来るようになったんですけど、えらい人気で、みなさん注文するんですけど、なにが違うんですか。
こやって聞いてきたってことは、地元の人間でないってのがすでに見抜かれてるってことやね、恐るべし北九州の角打ちの女将さん。
いまのビールは飲みやすさ重視で苦味を抑えたのがほとんどになってるので、昔風に苦味とコクを前に出した赤星が通ぶって飲む人に受けてるんや思いますよ。
はあ、そういうものなんですね。
いったん奥に引っ込んでから、少しして冷奴が出てきた。
意外やったのはいっしょに出てきた調味料の容器。
おねえさん、ひとつは醤油やてわかるんやけど、もうひとつの酢みたいのはなにすんのかな。
先に醤油かけてから、お酢をちょろっと落としてみてください。

え、普通は醤油かポン酢やし、醤油と酢なんて初めてやわ。
おねえさんに言うと、ポン酢と同じようなもんですけど、ちょっと違うを楽しんでくださいと返ってきた。
やってみてびっくり。
うん、これはありやわ。
醤油だけより豆腐の味がよくわかるし、ポン酢よりさっぱりしてる。
そこからおねえさんとしばらく話しながら飲んだんやけどね、おねえさん突然言い出すんですよ。
ちょっと奥で用事があるから、お勘定だけお願いします。

490円払ったら、おねえさんは奥に消えてしまい、店にひとり残される。
いや、ちょっと待てよ、手癖の悪いやつならそこらの酒とかあてを持って逃げてまうんちゃうか。
それともなにか、そんなこと絶対やらなさそうなくらい善良なおぢさんに見えたっちゅうんかいな。
まあええけどな、あんましゆっくりもしてられへんし、大瓶1本空けたら店を出た。

小倉と言えば、2年後に建て替えになる旦過市場には行っておかなあかんけど、その前にもう一ヶ所確認したい場所があった。
10年くらい前に来たとき、なんとも昭和昭和した昔ながらの映画館を見つけたんやけど、まだあるんかな。
ををっ、そのまんまやんか。
しかもバート・レイノルズの「ラストムービースター」がかかってるって、入って見ろと言うのか。
いやいや、市場まわらねば。
断腸の思いで自転車を停め、徒歩で市場の中に突入する。

ここは戦後の焼け跡の中、川の上に板を渡して闇市が出来たとこから始まっている。
だから建物はその時代からの寄せ集めで、当時の運搬手段である馬を繋ぐ設備の名残が残ってたり、大人の背丈やとギリギリの高さの梁がむき出しになってたりで、なんともいえない風情がある。
成り立ちも造りも那覇の牧志第一公設市場及び農連市場とまったく同じで、相前後して建て替えになるってのも奇遇やね。

市場の中を歩いていたら1軒の古びた角打ちに遭遇。
赤壁酒店は市場の中とは思えない普通さで、街中の古い酒屋の風情。
40前くらいの兄ちゃんがひとりでぽつんと店番してるとこでカウンターに宿り注文。
糠炊きとお勧めの地酒をちょうだいか。
兄ちゃん、なんやえらいそっけないけど、注文は普通に受けてくれた。
角打ちの利用は30分までにって張り紙してあるし、接客すんのが好きでないか、苦手なんかもな。
サバの切り身を米糠で炊いた糠炊きは小倉の名物で、ほんのりとした甘みがあってなかなかの美味。
地酒は特に印象に残らんかったけど、糠炊きとはよく合っていて、心地よく酔える。
800円なにがしを支払ってまた市場の中をぶらぶら。
下関が近いだけにクジラの専門店があったり、栗が丸ごと入った開店焼きが売られてたり。
2日前にテレビに出てた天ぷら屋を見つけた。

なあなあ、おとといのNHKのやつ、どれにしよかなってとこで、よっぽどシフォンにしてって言いたかったんちゃうの。
お客さん、よくわかってくれてますね。
名物言うたらあれやもんな(実は、前に来たときに買っている)。
そうなんですよ、打ち合わせできたら、絶対にシフォンに行ってもらったんですけどね。
まあええやん、かわりにわしが買うて宣伝したるさかいに。

てなわけで、帰りの新幹線でビールのあてにするために天ぷらをみっつ購入。

そうそう、中島の大将にも糠炊きを買って帰ったろ思って、どこがええかなと思って見て回ってたら、百年床の糠炊きってなってる店を見つけた。

おねえさん、サバとイワシの両方詰まったのあるかな。
それならパックになったのがあるので、日持ちもするからそれにしたらどうですか。
ほな、サバは腹のとこな。
お客さん、大阪ですか。
うん、わかるか。
前に大阪の十三ってとこの飲み屋さんにちょくちょく送らせてもらってましたし。
もしかしてそれって、中島ってとこちゃうか。
あら、知ってるんですか。
知ってるもなにも、そこの大将にお土産で買って帰ろ思ってんねん。

ほんま、世間は広いのか狭いのかわかりませんなあ。
てなわけで、旦過市場をあとにしたのだった。

その3に続く。

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