連日、新型コロナウィルスに関するニュースが報じられています。
特に、大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で、
新型コロナウィルスの感染を拡大させてしまう事態に至ってからは、
世界中から非難の声が上がっているようです。
18日、感染症のプロ、岩田健太郎神戸大学教授が船内に入り、
ユーチューブで内部告発を行って、状況が良く分かりました。
岩田教授は、船内はウイルスがいない安全なゾーンと、
いるかもしれない危ないゾーンの区分けが不十分だと指摘し、
厚生労働省などの対応に問題があったと訴えました。
そして、こうした実情が行政によって隠されていることが、
ネット上での告発に踏み切った理由との事です。
しかし、この件について、19日に国会で追及された加藤大臣は、失敗を認めていません。
政府は、5日に乗客の客室待機など感染拡大を予防する措置を講じましたが、
僕は、乗客の食事などをどうするのかと思いました。
結果的に乗組員が世話をする事になったのでしょうが、
乗組員も感染する可能性があった訳で、乗客乗員3711人を船に閉じ込めた事が、
彼らを感染させるために、培養皿の中に閉じ込めたような結果になってしまいました。
さらに、検疫官や厚生労働省の職員も感染しています。
政府では、色々な弁解をしていますが、
何よりも、昨日の時点で621人の感染者が出ている事がその証拠だと思います。
今日になって、80代の男女2人が亡くなったとの事ですし、
夕方には厚生労働省と内閣府の職員が感染したとのニュースがありました。
亡くなったお2人が、どのような経緯で感染したのか分かりませんが、
政府の対応が引き起こした犠牲者のような気がします。
2月10日の時点で、菅官房長官は全員の検査は難しいと発言していますが、
全員の検査が出来ないのに、何故船舶内に乗客を止めたのか、分かりません。
あるいは、大型クルーズ船を横浜港に停泊させて、
日本の水際対策の象徴としたかったのでしょうか?
政府は、「新型コロナウィルス感染症対策本部」を立ち上げて
対応に当たっているとしていますが、
国内で初めて新型コロナウィルスによる肺炎患者が確認されたのは
1月15日のことです。
1月21日と24日に関係閣僚会議を行ったものの、
内閣に安倍首相を本部長とするが設置されたのは1月30日になってからです。
この点だけでも遅いと思いますが、
その本部会議の内容について、女性自身が詳しく載せています。
対策本部は2月16日までに計10回の会議を開かれています。
会議で発言する安倍首相の姿が頻繁にテレビに映し出されていたので、
しっかりとした会議が行われていたと、多くの人は思っているかもしれませんが、
この記事によると、
「1回の会議時間は10分から15分ほど。
何かを議論して決める場というより、
出席した閣僚や官僚が用意したペーパーを読み上げるだけ。
そして安倍総理がペーパーを読む姿を
マスコミのカメラに撮らせる場になっていました」との事です。
10回の会議の安倍総理の出席時間は、合計119分で
1回あたりの平均は11.9分だったとの事です。
そして、その後などに、
安倍総理は、色々な人と2時間から3時間の会食を行っていたと指摘しています。
詳しくは下記をご覧下さい。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200218-00010006-jisin-pol
2月16日の本部会議については、
小泉環境大臣、森法務大臣、萩生田文部科学大臣の3閣僚が、
いずれも会議を政務官に代理させて欠席し、
地元の会合などに出席していた事が明らかになり、国会で追及を受けました。
会議の内容が上記のようですので、彼らの気持ちも分からないではありませんが、
そのような会議を、さもやっているように見せようとする
政権の姿勢こそ問題のような気がします。
今回の新型コロナウィルス対策の最大の問題点は、
安倍晋三総理大臣→加藤勝信厚生労働大臣→厚労省官僚・医系技官という
指揮命令系統の中に感染症のプロが全く入っていないことだろうと、
プレジデントオンラインは指摘しています。
対策本部が専門家会議を設置したのは、2月14日の第9回会議です。
それまで専門家が加わらないで本部会議が行われていた事になり、
唖然とするような実態です。
和泉洋人総理大臣補佐官と海外出張の際、
ホテルでお互いの部屋を自由に行き来できるコネクティングルームに宿泊していた
大坪寛子審議官は、14日からクルーズ船内で業務をしていると、
今日の国会で明らかになりましたが、
医師ではあっても感染症の専門家でない彼女が、クルーズ船に乗り込んだことで、
感染を広める事のようになった可能性があるかも知れません。
いずれにしても、
森友学園、加計学園、「桜を見る会」問題、検事総長の定年延長問題など、
多くの問題が山積していながら、しぶとく延命を続けている安倍政権ですが、
今回の新型コロナウィルスが、息の根を止める事になれば良いと思います。
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