ここひと月近く県外に出ることもなく、買い物はできるだけ近所で、そとに出るのも散歩だけという生活を送っている。
まるで隠遁生活だが、でも考えてみると4,5年前に何か月か島流しのような生活をしたことがあるのだった。あのときと違うのはテレビが見られることと同居人がいることだ。徳之島にいたときのほうがより仙人暮らしに近かった。あのときのことを考えれば今の生活のほうがずっと楽だ。身近にあれほど自然を感じることはもうこれから先ないかもだけれど。
70の老人はこれでいいけれど、若い人は家でじっとするのがつらいだろうな。しかも、これが何日何か月続くかわからないのだから。
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