mixiユーザー(id:14005590)

2021年09月07日15:47

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本当は、リビドーな関係を。

新しく開かれた産業革命によって引き起こされた当時の人の時代への不安を、科学捜査や観察といった近代的な方法を用いて事件を解決してみせることで新しい時代の訪れに光を導いたのがホームズさんの存在であるならば、産業を中心とした社会に同じく疑問や不安を感じている現代の人間の心に均衡を保たせるための存在が、自然とを取り持つ鬼太郎さんであるように思えた。
人間社会とはどちらか一方で形成されるべきものではないのだ。

てなメモをみつけた。
「シャーロック・ホームズの探究」という番組を見ていて思ったことを書きだしておいたやつだったっけー。
何に使おうとしたのか分からないけど、このメモを片付けるために内容をここへ残しておこうと思って…スルーしてください。

科学でほぼほぼの事象は説明がつく時代になったものだけど、人間の気持ちというものはなかなかハッキリ説明できるものではないよね。
科学、と言えば山田なんだけど←しつこくてゴメン、最近「山田が鬼太郎さんを執拗に殺そうと考えたのはなぜか」という話を読んで目からウロコが落ちる感覚を受けまちた。単純な自分の出世の邪魔をする存在の排除の為、でもそれは表向きの理由で、本当は「絶対的で触れがたく、母のような安心感と安らぎと父のような頼もしさと力強さ」を持つこの少年を美しく気高い姿のままで自分だけのものにしたかったという独占欲からでは、という考察に、腑に落ちたというか溜飲が下がったというか……。
山田の鬼太郎さんへ向ける気持ちは絶対に普通ではないと思っている(笑)。非科学的な存在の妖怪だから胡散臭く思っているだけではなく、自分より年下なのに自分を守ろうとする態度が鼻につくだけでもなく、隊長が自分よりも鬼太郎さんを信用しているようなところが面白くなく思っているだけでもない、鬼太郎さんには山田が持たない綺麗さを感じていたんだと思う。
それはニューギニアへ出発する空港で、山田が初めて鬼太郎さんの姿を目視した時に既に感じてしまっていたんだ。
「どうしてあんな子どもを」この探検隊の一員に加えたのか、と隊長に文句をつけた時だった。隊長はイラついた様子の山田をなだめつつ、

「まぁ仲良くやってくれ」

と声をかけて取材に応じる為に山田の元を離れたんだけど、山田はそのまま、見送りに来た仲間と語り合う鬼太郎さんから目を離さずにじぃっと見つめ続けていて、それは遠くから啓子さんが声を掛けてくるまで無心に続けられていたのだ。啓子さんが山田を見付けて遠くから「お兄さーん」と呼ぶ声でハッと我に返る様子だった山田からそれは伺えるのだ。
山田は出世や名声といった功名心にまみれた人間だったので、自分の利益を顧みない鬼太郎さんの姿は理解し難かっただろうし自分には出来ない誰かのためになることを率先して行動できる鬼太郎さんが憎かっただろうな。ハキハキとした明るい対応や笑顔も偽善にも見えて、目障り。
鬼太郎さんの全てが自分にはないものばかりだったんだよ、キラキラしている鬼太郎さんが憎らしくて、けれども反面愛おしさもあったんじゃないかとも思う…それで鬼太郎さんを征服したかった。自分が手を下すことで、また自分の計画によって鬼太郎さんが死ぬことで鬼太郎さんを手に入れられると思っていた。
だから大海獣と化した鬼太郎さんが日本へ上陸した際、積極的に攻撃に移らなかった自衛隊機に向かって、

「何をしてるんだ、早くやれーっ殺せーっ!!!」

と怒鳴りつけたんだと思う。

……としたらば全く歪んだ愛情だわ(笑)。
山田と鬼太郎さんの関係性を考える時、二人の間には憎しみだけではなくてなぜか愛情も感じざるを得ないのも不思議なんだよね。
理解し合えないのが理解できる間柄だと言うのかな。二人の間にある「通じ合わないのが分かる」という共通の認識が、お互いを深く認め合えちゃう部分だということが無意識のうちに確認できて、それの関係に惹かれ合ってしまうというような、なんとも歪な関係に見えて仕方ないのだ。
そして「リビドー」をも感じてしまうのだけれども、もうよー分からんようになってしまったのでここで終わるでごわす。

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