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2021年08月17日15:20

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「カッパの三平」の話。

県立博物館で「あやかしのクニ」という企画展に併せて上映されるという噂を聞きつけたので、早速申込して見に行きました「カッパの三平」!ぴかぴか(新しい)
わざわざこのためだけに2時間かけて運転して行きましたよ、途中土砂降りの雨に見舞われて視界ゼロになってどこを走っているのか分からないまま車線変更もほぼほぼカンを頼りにだったりして我ながらよく行ったなぁ……(笑)他にも前日いろいろあって行くべきか悩みつつだったけれど、見終えたらやっぱり

見にきてヨカッタ……泣き顔ぴかぴか(新しい)

心が洗われた映画でしたぴかぴか(新しい)
企画展も見たかったけど、時間的に厳しかったため泣く泣くそのまま帰途につく。その数日後、地元ニュースでチラリと紹介されていたのをみたらメチャンコ興味深い展示内容だったから、あーーーもっと早く家を出て午前中展示を見るべきだったわーーーっグワーッ!!!!!て後悔したよーーーっなんで予定通りに動けないのかちらアタイ……泣き顔

でも三平見られたから良しとするぴかぴか(新しい)←DVDとかあるんじゃない?とか言わない

さて「カッパの三平」ですけれども、優しい映画でとてもヨカッタですよ、この作品は「河童の三平」とはテイストが違うお話しですね。
わたしはモチロン所々で泣きましたけれども、わたしの前の席と通路挟んだ前方の席にそれぞれ親子連れが座っていましたが、やはりお母さまが時折目を指で拭う素振りをされていたのが目の端に入ってきたので、みなさん何かしら心に響くものを感じておられた様子でした。
三平のような大らかな性格は、他の作品によっては癇に障る態度に感じることが多々あるんだけれど、水木キャラだと全然シャクに障らないのヨネこれ不思議。何も考えず「無」でのあのキャラだからなんだろうなぁ、羨ましいほどのマイペースで世界を枠に嵌めない性格の三平でした(笑)。
そんな自然体の三平だったからこそタヌキの黒麿とも普通に仲良しだったけれども、そうそう黒麿ってタヌキなの。黒麿ってタヌキなのにフツーに人間然として登場してフツーに三平と話をしてるの(笑)さすが水木ワールドだなと思った(笑)。
しかも三平とだけじゃないのよ、三平のじっちゃんもフツーに黒麿を認めて接しているのよね、それになんの説明もなければ特別感を与えることもなく。当たり前にタヌキは人間と同じように二足歩行をして言葉を発するという描写。いや多分これを「人間」と「タヌキ」という二種に分類して考える方が間違えているんだろうな、本人は自分を「タヌキ」だと言っていたけれども黒麿はもはや「人間」なのだ(笑)←いやそれも違う
でもさすがに死神と小人を見た時は驚いていたので、大らかとは言えやはり一般的な考えも持つ子で安心しました(笑)。

「三平」を見ての簡単な感想としてはですね。
わたしはこの話を見て、「死」に直面した時にそれをどう捉えるか、ということを考えさせられました。
三平が泳ぎの練習をしていて川で溺れて行方不明になり、警察を始め村中で捜索するけれども見つからない。心配と哀しみにくれる三平のじっちゃんへ、警察官で三平の同級生のしほのお父さんが「そろそろ捜索を打ち切りたいんじゃが…」と声を掛ける。それを聞いたしほは父親に三平がまだ見つかっていないのに「酷い!」と食って掛かるけど、お父さんの気持ちは別のところにあって、

「お前はじっちゃんに三平の死体を見せたいのか」

と答えるのだ。
しほの父親は実際に三平が死んだかは分かっていないけれども、果たしてたった二人きりで暮らしていた孫の死をハッキリと突きつけてあげることがじっちゃんの為なのか、ということを考えてくれていたわけだ。それは捜索を打ち切ることの口実であったかもしれないけれど、でも、小学生という年若い三平が生きているかもしれない可能性をじっちゃんへ残してあげるのも優しさなのかもしれなくて、わたしもしほ同様、この言葉を聞いてただじっちゃんを見るしかなかった。
死体をみつけてやって「死」を確定してあげるのも向き合うことだけど、時には望みを託して上げることも向き合うことなのかも。「死」であったり「生」であったりへ。
三平のじっちゃんが亡くなる時の様子も切ないのに清々しさをも感じた。
体が衰えてきたじっちゃんに死を感じる三平(死神に遭った後だったからかもしれない)。
死ぬのが怖くないかと尋ねた三平に(この辺記憶がおぼろ…)、

「この年になるとこの世よりあっちの世界の方に知り合いが増えるでな」

そう言ったじっちゃんの言葉に気付かされる。
死が怖いと思うのはこの世に未練があるからだ。
じっちゃんは三平と暮らすことも楽しいけれど、あの世に行けばおばあさんもいるから怖くないし寂しくないようなことを言っていたと思う。
そう話していたじっちゃんは、三平がちょっと離れた隙に静かに息を引き取った。
三平はじっちゃんと別れた直後こそ悲しくて泣いていたけれど、すぐにいつもの元気を取り戻し、「寂しくないか」と心配してくれる黒麿には「なぁに、オラもあっちへ行ったら会えるしな、ちょっとのガマンだ」(みたいな)返事をしていたの、三平立派だなと涙したわ泣き顔
死んだと思っていた父親と、その父親の魂を狙う死神と、母親を探しに出かけた三平が出会った一角鬼の死…とにかく「カッパの三平」には「死」の陰があちこちに見て取れるんだよね、だけどその死は常に悲壮感があるものではなかった。
岩の下敷きになった為に熱い源泉から出られず死んでいった一角鬼の最期の姿を見た三平が労って言うんだ、

「熱かったろうなァ、痛かったろうなァ、オラにはマネできねぇ」

その言葉には憐みを感じさせることはなく、ただただ一角鬼の勇気を褒め称えるのみだったのも良い泣き顔

水木作品のあちこちにチョコチョコ登場する死神はユーモラスなキャラクターで、死を扱うキャラクターにそぐわない面白さを持っているんだけど、この死神に象徴されるように何と言うか「死」は悲しいものばかりとは限らないということを教えているような、人それぞれにどう向き合い捉えていくのかを考えさせられるような、そんなお話しでした。

ねぇ…ちょっと…ガータロの話ずぇんぜんしてないじゃん…泣き顔
ガータロメッチャカワイカッタのよーーーっ!!!!!ガータロスキ!!!!!泣き顔ハート達(複数ハート)ぴかぴか(新しい)
でももう気力がないのでガータロの話題はDVD購入してもう一度見てからゆっくり語るワネ!!!うれしい顔ハート達(複数ハート)ぴかぴか(新しい)

カッパ繋がりで3期「たくろう火」を見たので、鬼太郎さんと星郎のお話しをしようとも思っていたけどこれもまた今度ーーーぴかぴか(新しい)


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