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2020年04月06日15:13

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レジェンド、逝く。。

不覚にも、この訃報を後で知った。呆然・・

実際、じゃあビルの大ファンで彼の音楽に夢中となった・・
とまでも言い切れないんだけど、どうにも寂しさが募って仕方ないのね。

ビルはどっちかというと「アーティスティックなソウルシンガー」という感じで、
何処か詩人的な!?雰囲気を纏っている印象で、万人受けするようなメロディーや
リズムアレンジによるスマッシュヒットで一斉を風靡した・・
とまでも言えない気がするのは、やはり日本のマーケットを軸に
観てしまうからだろう・・とは思う所。

反面「Lean On Me」、「Loery Day」辺りの人気曲には
独特のメロディセンスがあって、優しく包み込む「ハートウォーミング」な旋律は、
寧ろ日本の音楽ファン向きな所があったのではないか・・という気も少しするわけで。

しかしながら。折しもフュージョンムーヴメントが吹き荒れ、
“グローバーワシントンJr”が大人気を博し。
アルバム収録曲「Just The Two Of Us」でヴォーカルを取ったことが、
ビルを一躍広範に知らしめることになったのは言うまでもなく。

その点でこの曲が、それまでの活動やイメージを大きく変えた転換点だった・・
という言い方にもなるだろうし、それまであったアーティスティックな、
あるいはリズム&ブルースにある泥臭さみたいなものは、およそ洗練され
都会的な装いを纏う「アダルトコンテンポラリー」の領域へと向かわせた・・
という気がする。

しかし。「Just The・・」の後、その路線でリリースしたアルバムは一枚こっきり、
しかもそれが彼による最後のアルバムとなったのは、持病による所なのか、
それとも他に理由が介在してのことなのか・・
どことなく謎めいて感じるのは自分だけかしらね。

最後のリリースが1985年。通算アルバムリリース数が9枚。
“レジェンド”と呼ばれる割に数が少なめながら、3度のグラミー受賞、
ゴールドディスクはアルバム・シングル共に3枚ずつ・・
と眺めてみると、やはり濃密であったことを改めて知るわけで。

自分もやはり、グローバー・ワシントンによるスマッシュヒットによって、
圧倒的にビルのイメージや個性に合っていると思って惹かれたし、
その路線で行く方が佇まい的にも自然で、より広く売れていくだろうと思っていた。

その最後のアルバムが、個人的に結構気に入ってたのね。
フュージョン〜ブラコン〜AOR・・その界隈による音楽が広く浸透していた頃だけに、
起用されるミュージシャンらも有能なメンツが多く、洗練されたサウンドだったので。
何よりビルの自然体な、気張らない歌唱と歌声にある温もりが大人の、
ジェントルな香りが沸き立ってたし。

なので、もう少しその路線での音楽が聞きたかったなあと。残念無念。

追悼として、その中の1曲を。
この曲、グローバー・ワシントンによる「Just The・・」の後にリリースされた
アルバムでも取り上げられていて、そちらは別のシンガーがマイクを取っているけど。

ビルの方にも「Just The」の時と同じミュージシャンを起用し、
その点ではグローバーの方とかなり共通点もあり、趣きも類似してるんだけど、
よく聞くと思いの外異なるのね。

グローバーの方は「Just The」のように、都会的コンテンポラリーの色合いが
濃いのに対し、ビルの方はそれプラス“詩人的”で、あるいは独自の世界観を
無方位に解き放っているかのようで・・
その意味では、ビルはただのシンガーではなく「アーティスト」だったんだなあと。

「 Watching You Watching Me」


もう1曲・・。
日本が、世界が、暗く重たい空気で押し潰されそうなこの時・・。
「明日は本当に来るのだろうか・・」との不安が誰にも及んでいるこの時・・。

一日の、何気ない毎日が如何に大切か・・
そのことを、明るく素朴な旋律、ビルのほんわかとした歌声でもって
語りかけてくれるような気がする・・。

「Lovely Day 」


Rest In Peace.....

「ジャストザトゥーオブアス」Bウィザースさん死去
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=8&from=diary&id=6034184
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