【再掲】緊急事態宣言よりも強力な“私権制限”措置が取られる可能性。

先般も書いたし、一部では把握している向きもあろうものの。
依然としてきちんと報道＆正しく解説されておらず、広く周知がされていないことが。

「インフル特措法」に伴う、一見して私権制限のないように見える同法の
緊急事態宣言は、3月26日、インフル特措法とは別の『感染症法』を政府は
「またも密かに弄り」、新型コロナウィルスを感染症法で拡大適用される運びとなり、
政令で定められた。（その官報が画像のもの）

肝心の私権制限にあたる箇所。同法の32、33条。
＜32条＞

【都道府県知事は、一類感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある
建物について、当該感染症のまん延を防止するため必要があると認める場合であって、
消毒により難いときは、厚生労働省令で定めるところにより、期間を定めて、
当該建物への立入りを制限し、又は禁止することができる。

２　都道府県知事は、前項に規定する措置によっても一類感染症のまん延を
防止できない場合であって、緊急の必要があると認められるときに限り、
政令で定める基準に従い、当該感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある
建物について封鎖その他当該感染症のまん延の防止のために必要な措置を
講ずることができる。】

＜33条＞

【都道府県知事は、一類感染症のまん延を防止するため緊急の必要があると
認める場合であって、消毒により難いときは、政令で定める基準に従い、
七十二時間以内の期間を定めて、当該感染症の患者がいる場所その他当該感染症の
病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある場所の交通を制限し、
又は遮断することができる。】

以上が、主だって私権制限に該当する「強力な部分」。
要約すれば、

〜該当する建物や場所（区域）の封鎖、当該区域の交通制限（立入禁止）を、
72時間（三日間）強制的に制限出来る・・〜　とするもの。

また、これに従わない場合「罰則規定（罰金措置）」も付随する。
これは「インフル特措法」に伴う緊急事態宣言では行えない強制権限。

つまり。
散々っぱら喧伝されている「緊急事態宣言では要請しか出来ません」という触れ込みは、
インフル特措法の適用「のみ」だった場合はその通りであるも、
「感染症法」を適用すれば、エボラ出血熱やペスト等の超危険な伝染病と同様の措置が
取れるよう、密かに内閣閣議で、それも1日程度で決めてしまったんである。

なので「緊急事態宣言」を発令すれば、自動的に「感染症法」を用いて、
建物や道路封鎖が出来る仕組みに変えてしまった・・ということだ。

ただ・・。法文を読み込む上で、「蔓延」の観点では、一定区域を封鎖した所で
感染者が区域外に出てしまっていれば、実際上はあまり意味がなく、
「蔓延拡大の防止措置」として効力は弱いはずで。

また現状では、感染拡大が広範囲に渡っており、一定区域の封鎖を行った所で
意味がないはずであり。しかも、72時間については「延長は不可」・・
即ち“一回ポッキリ”なんであり。

この不可解さを示唆するのが、例の「小池百合子」が官邸を訪れた際。
この翌日辺りに速攻で「感染症法の改訂・政令発行」されたことにある。

つまり。急速に感染者増大となった東京都のために・・
とりわけ「夜の繁華街」をクラスター指定し始めていることから、
インフル特措法では不可能な「建物（ビル）」、「エリア封鎖」を実施、
事実上「夜の街封鎖」を行いたい・行う腹積もりではないか、というもの。

当然にして、ここまで数々の「法の拡大解釈」を行い、
尚も同法の改訂は、本来「専門委員会」による協議を経ねばいけないものを、
それを開かず、持ち回りによる“確定事項”としてスピード改訂したため、
またしても「議事録」がない。

なので、専門委員が改定にあたってどのような検討を行い、
改訂が妥当性を有するのか否かの精査を「全く行っていない」のだ。

したがって、この強力な権限を手中にした以上、根拠薄弱な以上、あとはもう
「自治体が、やろうと思えば何処でも私権制限が可能」となってしまったんである。

尤も、では今回、インフル特措法に伴う緊急事態宣言が発令され、
同時に全国何処でも一斉に、感染症法のそれをも使うかどうかは別の話で、
感染者数や割合が各地バラバラな状況にある以上、一斉に・・ということは
殆どあり得ないとは思うものの。

逆を言えば、地域の首長が、あるいは「政府側が」裏で「何かを目的に」して、
恣意的に指定の場所を封鎖するよう、指示を出す可能性も大いに有り得る。
そらそうだろう。文書改ざんや破棄、数値の誤魔化しを平然とやる政府なんだから。

取り急ぎ、感染症法の制限を適用する可能性の一番手は「東京都」だろう。
その他「大阪」、「福岡」などの拡大都市辺りか。

十分に要警戒。既にもう「政府はトチ狂った」んである。。

■緊急事態宣言、安倍首相が近く判断か＝西村担当相「状況緊迫」―新型コロナ
(時事通信社 - 04月05日 12:01)
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