mixiユーザー(id:13658569)

2020年02月23日15:50

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一律的な賞賛の裏に潜む危険要素。

この件・・。
世間の反応を眺めると、殆どが称賛されているように感じるわけだけど。
そのことに対して、基本的に大きな異論はないし、否定されるものでもない・・
と思う一方、どうも両手を挙げて賞賛仕切れない「引っ掛かり」があるのよね。

ご当人は役員であり、事業経営者の一端なので、公表することのリスクが大きくあり、
それを考慮しても尚公表することでの、消費者側へのメリット
(不安低減や安心提供)を優先した・・という大義名分があって、
それを多くが受容することは自然な流れで、かつ双方共に好ましい様相と言える。

ただ一方で、個人/事業共にリスクを覚悟の上での行動評価は、
対局にいる、その他感染者の中の「非公表の意思・立場にある人」に対する、
間接的な批判や冷遇を招く反作用効果も併せ持つ・・ということに
注意を要さねばならなくなる。

つまり「この人はリスクを覚悟してあえて公表したのに(立派だ)、
公表を拒否した人は社会の要請に応えない不適格者だ(立派じゃない)」
との批判や批評。非公表の感染者は、まさに個人特定されないため、
直接的な悪影響を被るわけじゃない。

が、意図しないこうした“空気〜分断要因”は、今の日本にある状態を考えるなら、
波及拡大する恐れはそれなりに秘めていて、それは間接的に非公表感染者を
じわじわと苦しめる恐れを内包している、と。

あえて意地悪な物言いをすれば・・
本件のご当人は、公表することによる「事業と個人両方の損益リスク」を抱えながら、
他方では「公表することによる利益を得る可能性」も併せ持っている。
言ってみれば「損して得取れ」という“商人的な発想”が、
意図的であるか否かに関わらず、関与している背景はどうであれ想定し得る。
(無論、それが一概に悪いというわけではない)

他方、こうした“利益性の低い”個人属性だった場合、どうしたって
「少しでも損失の少ない方を」選択・・即ち「非公表を望む」という意思は
半自動的に働く、という想像をどれだけ働かせられるか。

あるいは、当件のご当人と同じような立場・境遇にあっても、
公表を拒む意思・理由を持つ人だって当然にして有り得るわけで、
ではその人は批判されても仕方ないのか・・!?という問い。

各々で異なる立場にあり、基礎要件も皆異なるのだから、
本来ならそれぞれで正確に検討すべきも、そこまでは実際無理である以上、
結局は『どの人も、一律的に擁護・包摂すべき』であって、それが健全な社会。

よって、こうした公表者を称賛するのは大いに結構なことだが、
同時に「公表したくない、公表しない人」に対する思慮をも
忘れずちゃんと、意識的に持つべきだし、「分断を招くような反応」には
十分気をつけねばならないだろう。

■新型感染者が経営の飲食店、異例の公表 本人の意向で
(朝日新聞デジタル - 02月22日 23:49)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5983620
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