年末年始の帰省やらで満足な時間が取れなかったけれど、一段落したのと
昨夜の会見を経過したので改めて・・。
晦日から今日までおよそ10日、短い間で断片的に流れてくる報道と、
それを受けて放たれる広範の見解、反応等も並べてずっと眺めて来たけれど、
想像通り「感情論」が大きく先行し席巻するという、
何ともまぁ、結局はゴーンが言う所の、
「日本司法の異常性」→「日本の大衆もお上に従順である（歴史的習慣性）」
というのを、ものの見事に投影する格好になっていて、
それは即ち、
【日本という“先進民主国家”を標榜する国は、前時代で止まったままの
各種システムにより今日まで存立していた国で、その恐ろしさを支えていたのは
他でもない日本国民であり、“国民性〜大衆性”によって補完されていたという事実】
ってのを、少なくとも昨夜の会見で「序章ページ」として読み上げていた・・
ということだろうなと。
元々の本件訴訟事案については、既に検察による“訴訟構成要件”が無理筋で、
非常に脆い状態であることを、理詰めで積み上げていくと如実に炙り出される・・
ってのは、例えば郷原信郎氏による法解説だったり、弁護団による主張内容を
検察側の主張と並べてみれば相当にわかってくる話。
もっとも、事案概要が全体的に複雑な構図でもあるので、
今回この欄で事細かには書かないが・・
それにしても、本件でのここまでの報道全体を眺めてみると、
相変わらず「従順性」にあるなと思うのが、事件や訴訟におけるメディアでの
法解説一つ取ってみても、多くが「検察行政」に軸足を置いた内容にあること。
ヤメ検で実質“検察広報”役として幅を利かせ続ける、“検察司法界の田崎史郎”こと
「高井康行弁護士」、あるいは「若狭勝」なんて辺りに依存・重宝し続けている所が
実に象徴的。無論「検察側の思考回路を推し量る」にあたっては、寧ろ“適任”だろうが、
第三者が事件を客観考察する上で、とりわけ難解な法律論を基にする時、
同じ法専門の立場から、対極的な視点による考察や見解を同じ遡上に並べないと、
事件の本質なんぞとてもじゃないが、素人の一般庶民に理解される道理がない。
なのに「多角的論点提示」を求められる“監視役のメディア”が、
事もあろうに「司法権力の側」に相当な依存状態をさらけ出し、
さも「検察は正義」であるかの如きキャンペーンに加担する有りさまこそ、
「日本の特異性」を象徴する大きな一コマだろう。
昨夜の会見で唯一参加を認められた電波メディアが「テレ東」で、
紙媒体が小学館だったというのは（その他にもあったか否かまでの詳細は不明だが）、
間接的に「日本のメディアも信用に足らない」とする一つの証左として、
実はこれも結構重要な点だったろう。とりわけ重要なのは、あの場に
「NHK（公共放送）」がいなかった・・ということだ。これは何気にデカい。
なぜなら、国際配信を牛耳る日本の代表的メディアが「失格の烙印を押され」、
そのことを多くの諸外国メディアが、その異常性を瞬時に認識するからだ。
一方。大注目された昨夜の会見で、おそらく多くが固唾を飲んで聞き耳を立てただろう
“陰謀の中心人物”〜「政治関係者」が誰であったのか、の部分。
「レバノン政府・国益を阻害する恐れがある」として明かさなかったのをどう見るか。
およそ2つが考えられる。
➀＜日本側からの、レバノン政府に対する何らかの圧力があったため＞
�◆稙�産関係者のみに初回は留めることにより、その後の憶測を蔓延させ、
当疑惑を長期的に関心持続させるため＞
BBC辺りも早々に➀の可能性について言及しているし、
その見立ての方が現実的だろう。問題は、ここに実質的な
“ネゴシエーション”があったのか否か。
ただの要請や強い言語による圧力程度なら、レバノン政府とておいそれと飲まんだろう。
したがって、何らかの“見返り”、または“具体的な損失”について提示されたとみていい。
しかし、そんなしたたかで傲慢な政治交渉を、今の日本政府が出来るはずはない。
鍵は中東国であること。当然にして「アメリカ」。あるいは欧州〜他の中東諸国との
複数を跨いだ巧妙なネゴ。
他方で、�△虜�は寧ろ政治的ではなく、ほぼゴーン側の利益性に鑑みたものゆえ、
逃亡プランと合わせて必ずや、弁護士等の「プランナー」を従えているはず。
実際、今後各証拠文書等を順次公開していく・・としているのは、明らかに戦略的で、
本人一人による「出たとこ勝負」ではないことが伺える。
その点でも、昨夜のうちに日本の政府関係者の名前を明かさなかったのは、
実質「先送り」でもあり、「人質状態」でもあるので、当事者は今後も恐れを抱きながら
日々を送ることになり、ゴーン本人が受けて来た屈辱の仕返しとしては、
実に合理的で有効機能する。
結果、レバノン政府の体裁をどうにか保ちながら、他方では依然として
「何処かで実名を暴露する可能性を残したまま」なんだから、この段階では
未だ実質的にゴーンが優勢にある・・と言える。
「日本が愚弄された」だの、「でもただの逃亡者に違いはない」だの、
陳腐で浅ましい感情論のみで一元的に靡くのは、それも結局
「日本の悪しき権力に利用されている」ことになるわけですな。
「当事案の犯罪性の有無」と「逃亡事実」は別物・・について、
【逃亡犯】＞【犯罪者か否か】の様式でもなければ、
訴訟事案は白の可能性が相当にあったのが、逃亡事実によって色が変わるものでもなく、
また色が変わってしまったら、それこそ「歴史に刻まれる後進国と民族」うけあいだ。
何れにせよ、日本という国が益々「下劣な国家」であることを、
今後否応なく世界に喧伝されていくのは不可避。
ここに先の“伊藤詩織さん事案”にせよ、森友事案の籠池夫婦に対する実態にせよ、
積み重ねて評されるのは、もはや避けられませんわね。
この騒動を引きずったままで迎える、五輪ホスト国日本・・。
色んな面で五輪、「やっぱ日本でなんてやるべきじゃなかったんだよ」ってのが、
五輪本体にある事実関係より、まさかの外国人ゴーンによって
決め打たれようとはねぇ・・（乾笑）
ゴーン被告が会見 陰謀と主張
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=5929260
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