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2019年10月21日19:41

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欧州と米国における、文化芸術助成の意外な実態。

芸術文化に対する、作品内容の如何に関わらない公金助成、その是非については、
これまでも再三挙げてきたように、滅茶苦茶強くて寛容な法的根拠となる
「文化芸術基本法」が前提にあるので、これ一発で全て終わる話なんだけども・・。

それはともかくとして。
文化や芸術の分野が、日本なんかより遥かに進んでる諸外国は一体どうなのか・・
この点について、著作権を主にして文化方面に長けている、弁護士の
“福井健策氏”による興味深い論考が、つい先日公開。

https://www.kottolaw.com/column/191018.html

読めば内容は解るので、一々書くまでもないんだけど、
特に公金助成についてを抜粋するならば・・

ヨーロッパは歴史的な背景が色濃くあるからか、芸術に対する理解も懐も実に寛容で、
国による全面的な支援擁護の態勢も風土も、ちゃんと確立されているのに対し。

米国の場合、実は「ロバート・メープルソープ事案」をきっかけに、
国家による文化芸術への保護擁護にあたり、今回の日本における議論同様に、
「どんな芸術が公的助成にふさわしいのか」、「公金支出をしないことは
表現の自由への抑制か」の対立論争が激化。

保守派の論が優勢となって、結果的に公金額は大きく減らされ、芸術系のNPO団体らは
財政危機に瀕してしまった、という。しかし、その後リベラル勢力による反発や論理が
支持を拡大し、オバマ政権下ではおよそ元の水準額に復帰。

しかし議論は終焉せず、トランプ政権下の昨今“全米芸術基金”の制度を解体しようとする
方向にあるとのこと。つまり、カルチャーの先鋭にある米国でさえも、
国家の芸術文化助成における考え方は固まっておらず、R・メープルソープ事案以来、
今も尚論争が継続されていた・・という意外な事実。

この辺りは、一つの見方として「民主主義の態勢下にあるからこその、議論の結果」
と評論することも一応は出来るけれど・・

しかし、ここには別な論点〜文脈もちゃんとあると。
その米国は、そもそも“個人寄付”によるバックグラウンドが相当に確立、
2017年度では何と約2兆円もの寄付によって、文化芸術は支えられていて、
それを推し進めてるのは他でもない、国による「税制優遇措置」によって
担保されているがゆえ、これだけの巨額寄付に至ってる、というわけだ。

なので、政府はもうこれ以上の公金助成は必要ないだろう・・とのロジックによって、
助成削減を行おうとの流れにある、と。

つまり。国が責任を持って文化芸術を擁護し育もうとする欧州に対し、
民間レベルで同等の擁護と発展を担おう・・との米国。

背景も要件も一見して間逆なものの、芸術文化に対する擁護と発展への理解そのもの、
方向性は欧州も米国、どちらも同じだ・・ということなんですな。

さて、ではこれらを前にしての日本はどうなのか。どうあろうとしたいのか・・。

冒頭に書いたように、既に国は「芸術文化基本法」という法律によって、
全面的な支援を一層強化するべく、公金助成についても広く寛容にすべし・・
という内容で確立されている時。

改正を経てより法律が先鋭化されたのは、僅か2年前であるにもかかわらず、
この度の「国家の暴走」によって、法毀損を平然と行うという
「独裁国家への豹変」を前にして・・。

法治国家としての重大な問題性とは別にして、そもそも論としての
「芸術と文化に対する、国の理解と位置づけ」について、国家も民間も頼りなければ、
日本の文化なんぞ「マスターベーションの領域」から一向に脱せず、
旧態依然とした「古臭くて範囲の極端に狭い、国際的にも認知され難い文化」しか
存在しない国・・とのそしりは、これにて一層免れないことうけあいだ。

そういう国でよい、国民と国の中だけで満足してればいいだけだ・・
「国際先進国日本」でなくていい・・という願望が、保守派を中心にして
世間一般に蔓延ることを是認するなら、日本の多様な文化なんて
今後一切に渡り繁栄されるはずもなく、芸術家やクリエイターたちは、
益々日本から出ていって、「逆輸入」の格好でしか享受出来なくなるでしょうな。

いや、逆輸入可能ならまだマシかもしれない。
「税関で」持ち込み拒否されるのは、何も大袈裟な話じゃないでしょうよ。
こんな顛末にまでなったんならさ・・。

https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=5831526
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