mixiユーザー(id:13658569)

2016年07月18日16:30

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軽種馬業界の根深い事情。

〜またしても、日高に暗雲か・・〜

この記事だけでは詳細が不明だけど、雰囲気的にはやはり経営絡みって所か・・。

かれこれもうどれぐらい経つだろうか、軽種馬生産現場が苦境にあえいでいるのは。
不況に加え、競馬界全体の衰退、縮小の煽りで、広大で豊かな雰囲気を醸し出す
サラブレッドの主産地は、表向きほど決して優雅でも何でもなく、内情はとても厳しく、
ピリピリと張り詰めた空気に蔓延されたまんまだ。

だいぶ前、やはり新冠(確か)の小規模牧場で、一家無理心中を図るも、
主人だけは死にきれず逃避行の末逮捕されたこともあった。
そこまでの事件にはならずとも、家族経営で代々細々と営んでいた牧場は次々と離農、
悲惨な末路を辿る例は実に多い。

幾つかの要因の中には、外国産馬の輸入・繁殖によって、
かつてのような純内国産馬やその類の種馬、繁殖牝馬が存在し難くなったことも大きい。

何と言っても「社台グループ」の躍進、それに続け追い越せと大手牧場は
過当競争の中で外国産馬の導入を施したこと・・。
加えて、生産牧場にてトレーニングを施せる態勢を整え、より販売力を高めたことも。

中小牧場は、高い外国産馬を導入することも、トレーニング態勢を整えることも不可能。
種付けをし、仔馬を生ませ、無事に元気に育て上げるだけで精一杯。

今やセールス市場は、最初からある程度競走馬の資質を持った馬しか
中々売れない現状がある。その時点で中小牧場から排出された馬は、
主要取引の場では勝負にならない現状がある。

_かつて、仕事で日高圏内の小規模牧場を訪れた時のこと。_

繁殖牝馬一頭だけで細々と経営している牧場だ。
今や軽種馬生産育成だけで営農が困難なため、所有している土地内にて、
野菜の施設栽培を手掛けている所が多く、その牧場もやはり例外ではなかった。

ハウス2〜3棟でほうれん草やミニトマトなどを生産。
かねてより顧客として付き合いのある本州方面の馬主界隈へ、
手掛けた野菜を中元や歳暮の品として送ったそうだ。

ところが、お礼が来るどころか苦言を呈された、と。

「そんな野菜をチマチマ作ってる暇があるなら、もっといい馬を作る努力をせんか」・・と。

こうした事例は少なくないそうで、農産物生産をしていることさえ隠さねばならず、
以来馬主界隈を中心に、こうした行為なりPRなりは出来るだけしなくなったそうだ。
たまに馬主界隈が訪れても、そこにあるハウスは「自家用」だとして誤魔化すという。

生産が万度に出来ない事情から、仕方なく他へ手を広げねばならない・・
その事情が中々理解されず、負のスパイラルから抜け出せない。

軽種馬界は、主体である競馬場等、表舞台でしか注目も評価もされない。
農産物がスーパーや食卓でしか考察されないのと似ている。

それでも農産物は、農家や農村という現場にそれなりのスポットが当てられ、
とりわけTPPに関連して俎上に乗ることはあるものの、
軽種馬業界は元々「娯楽」の範疇でもあり、尚更広範な世間には見えづらい・・
それが一層の不理解や誤解を招く。

本来市場の重要素でもある馬主界隈なら、その辺の事情まで把握されていて然るべきも、
結局は市場原理というか、利益性そのものしか鑑みられない。
それは、購入する側もまさに「ギャンブル」そのものだからでもある。

日本の軽種馬環境をどう健全に保ち、発展させるか・・
そんな根源的な部分など、市場はあまり考えていない・・ということが言えて来る。

農産物は、潤沢に供給されるよう仲買市場は生産現場の安定を望み、
環境要件にも踏み込むが、軽種馬界隈はその度合いから比べればずっと低いと言えよう。

一般の農家が生産物に対しての注力や情熱を傾けるのと比べ、
軽種馬農家はまるで資質も空気も違うのは、その所有する土地に足を踏み入れた瞬間から、
農家の人の眼光を観た瞬間から歴然とわかる。つまり、「ピリピリ」しているのだ。

何と言っても「投資金額」が桁外れだからだ。
彼らもまた「賭け」の中心にあり、「ギャンブル」をしているからだ。

神経の使い方、使用する資財一つとっても考え方や深さは一般農家と段違いにある。
ほんのちょっと間違えば、見込んだ大きな利益が水の泡になるからだ。

そんな真剣度合いにある軽種馬生産者が、苦労して苦労して育て上げた自分の馬を、
自分の手でこうして殺めねばならないことが、どれほど辛いことか・・
どれほど精神が侵されてのことか・・

単に「動物が、馬が可哀想・・」、「虐待の極みだ」という表面的解釈では到底収まらない、
実に根深い問題が根源にある・・そのことは、これを機に一層深く問題視する必要があろう。

そしてこの向こう側には、TPPによって淘汰や破綻が進んでしまう、
一般農業の行く末と重なる面があることも、一般世間はしかと踏まえる必要があろう。。


■競走馬2頭を射殺容疑 破産手続きの牧場経営者逮捕
(朝日新聞デジタル - 07月18日 13:45)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4098956
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コメント

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2016年07月18日 20:50
    ニュースから失礼

    かつて社台に対抗しようとして、ラムタラで夢破れた生産牧場の悲哀を思い出しました
    現場を知る者ならではの説得力のある日記、興味深く読ませていただきました
    ありがとうございます
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2016年07月19日 02:13
    一つに日本の馬主がパート1国の中では資金的に弱小であること。

    二つに競馬ファンの賭け金に全てを頼るパリミュチュエル方式で成り立っているということ。

    三つに国もしくは地方自治体が法的に厳しく管理し売上からテラ銭を徴収しているということ。

    四つに元来、日本には馬を受け入れる文化的なバックボーンが脆弱であること。

    などが原因かと考えますが、いかがでしょうか?

    ニウスから失礼いたしましたm(__)m

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