【映画感想】ジャーヘッド ('05)

サム・メンデス監督、ジェイク・ジレンホール主演の『ジャーヘッド ('05)』をNetflixで観ました。以前にも観た事があって、その時は盛り上がらない映画だな…と言う印象だったように記憶していたのですが…

久々に観たら、この作品は盛り上がらないどころではなく、海兵隊の中でも特に厳しい部隊のひとつである「前哨狙撃兵」に選抜された主人公が、軍隊での生活、特に湾岸戦争の勃発に伴いサウジアラビアに派兵を通じて、徐々に人間性を失い追い詰められていく心理的な葛藤が描かれていて映像に釘付けになっていました。

とにかく派手な戦闘シーンが無い分、鬱屈した思いは一切開放されることなく、若い兵士たちの心を蝕んでいく描写は最高でしたね。それにサム・メンデスらしい幻想的で美しい映像とあいまって、実に印象に残る作品でした。