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2020年02月19日05:27

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ヌク沢硅石軌道跡と三富硅石鉱山跡 4

2018年11月25日、山梨県西沢林用軌道系支線、ヌク沢硅石軌道跡と三富硅石鉱山跡の探索記、その4。いよいよ坑道内へ。

☆=写真拡大可

情報が少ししか無かった昔とは違い、ブログを読み先にここを訪れた知人のアドバイスを受け、ここまでの道中と、この先の坑道内のイメージが出来てるので、あとは時間を睨みながらの撮影実行在るのみ!

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索道上部盤台跡から5〜6m程上がったレベル数カ所に抗口があります。

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坑道内は大まかに2層に分かれており、上層は採掘地区で採掘された跡の大空洞が広がっています。その真下の下層に軌道が残存しており坑外の軌道(跡)と同じレベルと思われます。今回の抗口は上層になり抗口からの内部は鉱山坑道らしくない?広い空間が広がってます。

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☆ 少し奥に入って下を見ると、ありました!軌道!!

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☆ 軌道レベルまで降り抗口方向を見ると結構崩れてますが閉塞まではなってないので画像では判りませんが抗口からの弱い光が見えます。木造坑道支えのように見えるのは上層からの鉱石落とし口になるトロ積み込みサイロ。ポイントも手押し鉱山で見かける事が多いナンチャッテ?ではなくトングレールのあるマトモなタイプ。

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☆ 下層も広くなってる場所も多く上層と繋がってる所も多く見られます。真正面は採掘が続けられてたら坑道がひろげられる予定だったスプレーラインでしょうか?

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☆ 軌道線の一番奥は資材倉庫のようです。現役時は扉があったのかな? 写真右側も広い空間があるので、この下層レベルでも採掘が行われてたと思われます。

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倉庫の中。ロッドやコード類が整然と置かれたままです。

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その真中に何故か空き弁当と水筒のワンセット。周りのボルト類の感じからすると、かっては木箱等やボルト入れの箱が会ったのが腐ち消えたのでしょうか・・・

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☆ 残存するトロッコ。この調査は跡にして、右の坑道には奥に向けて別の軌道線が伸びており、手前のトロッコが止まってる軌道線とは繋がってません。

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☆ 別軌道線にある鉱石積込みサイロの木造櫓。

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☆ サイロの先には上層に上がれる場所があり・・

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☆ 別軌道線を俯瞰で見れます。鉱山坑道内でこんな感じの俯瞰が撮れる所って、あまりありませんねぇ。中央に写る短い梯子は腐って炭化しており、しかも折れてる・・・

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☆ 似た場所の別アングル。立体的第三空間・・・ほっとした顔

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☆ 2枚上写真の軌道レベル側から。

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☆ 別軌道線のもう一つの積込みサイロ。撮影してる真後ろにトロッコのある軌道線がある。

急いで全体の様子をストロボでの撮影をしてから、いよいよ三脚を打ってのバルブ撮影開始。これが時間がかかりますが、いかに効率よく?撮影していくかが勝負どころあせあせ

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☆ 抗口の光が見える上層と下層が一度に見れる場所。

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☆ 最初に上層から見下ろした時に見えてたポイント。直進線は崩落が激しく、そう奥まで続いてない事が判ってたので、ここから見るだけに。

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☆ 別軌道線でのポイント。左の木造坑道支柱に見えるのは、やはりこれも積込みサイロ。撮影してる真後ろ方向が別の抗口へ続くのだが・・・

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見ての通り結構な崩落状態。この下は確実にレールが埋まってるし写真では判りませんが薄っすら抗口の光も見えてるので進めない事もありませんが、このような落石岩石は角が鋭く歩き難く時間も取られるので軌道が綺麗に見えてる場所へ転進。(ストロボ撮影)

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☆ 本線軌道(トロがある軌道線)へ戻って・・・右はいろいろ坑道資材等が置かれてます。

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☆ そこに裏返しで置かれた木造平トロ。半分朽ちててご覧の通り。

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☆ 坑道掘削スプレー? S43が昭和43年だったら閉鉱の年でしたっけ。

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☆ 木造鉱車トロ。これを見るのが今回のメインテーマでもありました。撮影を一通り終わってからでしたが模型造りの知人から採寸を頼まれててスケッチまで渡されていながらも時間がギリなので採寸できない可能性も予め断ってはいたんですが、やはり出来ませんでしたでは自分にとっても悔しいので最低の採寸だけでもと採った結果・・・軌間は坑道内軌道としては、あまり例を見ない762mm(坑内軌道は軌間610mmか509mmが多い)、写真で見た感じでは全体のバランス的に小型の鉱車に見えますが全体に大きい為、積込み部底板が畳1畳分位の木造坑内鉱車としては大変大きなものでした。しかも坑道内では殆ど勾配我内にも関わらず林鉄山トロに多く使われてる堀田式ブレーキを装備。これは・・・

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現役時代の三塩森林鉄道、西沢、東沢林用軌道、ヌク沢硅石鉱山軌道を記録した岩波写真文庫の「村と森林」

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ヌク沢鉱石軌道に写る木造鉱車そのものではないですか! 右上写真はたぶん珪石鉱山軌道終点の全木造時代の積込みサイロ、その下はたぶん東沢林用軌道のナレイ沢木橋。左は現在東屋とトイレのあるナレイ沢笛吹川合流地点横になるナレイ沢広場と呼ばれる野地でトリミング前の同じ写真を見た事がありますが、右側奥に東沢林用軌道線がはっきり写り前を走る鉱車の少し前のカーブ先に合流ポイントがはっきり写ってました。(村と森林より)

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☆ 軌間762mmで強力な堀田式ブレーキ装着鉱車という事は下の運搬軌道で使われてたのと全く同じ鉱車が鉱山坑道内でも使われてたという事になると思います。同じく平トロも。脱線は暴走防止処置かと思われます(右側が抗口方向)。

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☆ 鉱車の軸受アップ。

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☆ ちょっと印象的な画像も。60年も前の木造鉱車が、よくぞ現在まで残っていたもので感動すら覚えました。堀田式ブレーキのレバーやブレーキロープ滑車も見えます。

この後、先にも書いた通り採寸作業に入り・・・と言っても10分も掛けたか・・・渡されてた事前スケッチにも助けられました。
しかし今まで軌間を始めとした寸法的な事はネット上を含めて言及したのに出くわしてません・・・濃い鉄チャンがまだ誰も来てなかったのか? 知られるようになって数年経ってるので、誰か来てると思うんですけどねぇ・・・?

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予想通り予定を押すに押して時間を大幅にオーバー、限界まで居ました。陽は既に傾き抗口から差し込む陽に我々の影が写り込んでるのを記念写真代わりにして下山開始。

落日に追われるように急いで急登路を下ります。何とか暗くなる前に林道へは達する事が出来るだろうという所で大チョンボ発生。急登路下のヌク沢砂防ダム前の渡河地点で、あと半歩で渡河完了というところでバランスを崩して何と転倒、左下半身がずぶ濡れに。日没と共に冷え込むのは確実で靴水没のままの歩行は危険と感じ水抜き等のある程度の処置を実行。これに20分以上も時間が取られしまい途中で暗くなりましたが一応鉱石軌道線跡には出てたのでライトを頼りに下山、ジープで乾いたものに履き替えてR140沿いの温泉に立ち寄り冷えた体から蘇り!あせあせ

 実はまだ続く


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2018年 公開日記リスト
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