mixiユーザー(id:13333098)

2020年04月05日23:22

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ああ、無情の街!「レ・ミゼラブル」


レミゼと言えば、「ああ無情」です。
学校で読んだ世代なので、同年代の人はみんな知っていると思います。
主人公はジャンバルジャン!
キャッチーな名前なのでこれは覚えています。
話の内容はほとんど忘れましたが、万引きとかそんな感じだったような?

ああ無情というくらいですから、悲惨な話だったのでしょうね。
お腹が空いたジャンバルジャンが万引きしたら捕まって、泣き叫びながらジープで腕を引き千切られたりするような内容だったのでしょう(それはレミゼじゃなくカランバ)。

で、この映画の内容は別にその「ああ無情」とは全然関係ありません。
一応、最後にチョロッと文章が引用されているだけです。
これ、紛らわしい事この上無いと思います。
ジャンバルジャンのファンが観たら激怒するのじゃなかろうか。
ただ、「盗む」行為が事件のきっかけになるという点は同じなので、レミゼの盗み要素が好きな人なら満足するでしょう。

正直僕も、あの名作(内容は知らないが)の映画化だと思っていたので、完全にスルーしてしまうところでした。
本当に危なかったです。
この映画、日本人がこのタイトルから想像する内容とは全然違うと断言できます。

どういう風に違うか、という点を説明したいのですが、この映画、最初に観始めた感じと、終盤の感じがまるで違う、「どこに辿り着くか分からない系映画」なのです。
正直、序盤は退屈です。
しかし、ある「盗み」がきっかけとなり、あれよあれよと恐ろしい展開になり、ひとまずは事件が終着します。

そして、そこでは終わらないのがこの映画のニクイところ。
終盤は、血沸き肉躍るバイオレンス活劇となるのです!
そして、緊張感が最大限まで高まったところでスパッと終わる。
唖然とする観客に、レミゼの文章の引用で問いかけるのです。

「現代」の「問題」を描いた社会派映画としての側面を持っている事は間違いありません。
しかし、僕は純粋な娯楽映画としての面白さを強調したいです。
とにかく、途中までは誰が主人公でどういう話になるのかサッパリ分かりません。
それが、次第に「これはヤバい」展開へと向かうわけですが、更に捻りがあり、驚きのクライマックスへ。
これは圧巻です。
たしかに良く出来ています。

一体誰の話だったのか?
最後にそれが分かります。
そこから逆算する事で、この映画のメッセージが分かるわけですが、まずは単純に娯楽映画として楽しんで欲しいと思います。
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