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2019年11月18日00:28

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ブラック・ジャック関連本

古本屋のネット通販に、
手塚治虫『ブラック・ジャック』掲載の
「週刊少年チャンピオン」の出物があったので購入いたしました。
1974年8月19日号と1975年8月25日号の2冊です。
もちろん『ブラック・ジャック』が掲載されている少年チャンピオンを
すべて集めようなどという気はさらさらありませんが、
この2冊は内容的にちょっと気になったもので。

1974年8月19日号は第36話「しずむ女」掲載。
この話は「精薄」や「ハクチ」という台詞が盛んに出てくるような内容なので、
現在では完全封印とはいかないまでも、
単行本への新規の収録が自粛される作品となっております
(チャンピオンコミックス第4巻と
 復刊ドットコムから出たブラック・ジャック大全集第3巻にのみ収録)。
巻頭カラーで手塚先生も気合いが入っていたのでしょうが、
ちょっとノリすぎてしまいましたか。
完全封印ではないので古本値もそれほど高騰していないのか、
千円未満で買えました。
しかしながら、かく言う私も
先にあげたブラック・ジャック大全集の第3巻を所有しておりまして、
そこでは「ハクチ」が「バカ」に書き直されてはいるものの、
豪華本だけあって雑誌掲載時のフルカラーが再現されているのです。
なので、このエピソードを読むために掲載誌をわざわざ買ったわけではなく、
真の目的は表紙にあるのです。
フォト
この表紙に描かれたブラック・ジャック。
なぜか「ブラック・ジャック画集」などの原画集に載っていないのです。
裸の女を抱きかかえているのが刺激的すぎるせいでしょうか。
それとも原画が現存しないのでしょうか。

1975年8月25日号のほうは第87話「満月病」掲載。
このエピソードは封印でも何でもなく
どの単行本にも収録されているのですが、
ただ単行本収録に際して書き直されたコマの多い作品でもあります。
まず雑誌掲載時に1ページ半あった扉絵を
単行本で無くす代わりに調整で1コマ書き足しているのを皮切りに、
タイトルにもなっている満月病の症状の描き方が変更されていたり、
最後にブラック・ジャックがキザ男をやり込める描写が変更されている
といった具合。
話の流れが変わってしまうほどの大きな変更ではありませんけど。

「ブラック・ジャック」以外の掲載作品も読みましたが、
他の漫画はいかにも70年代の普通の少年漫画で、
「ブラック・ジャック」だけが突出して時代を超越している感があります。
あとは水島新司「ドカベン」はさすがに長寿作品なだけあって
確かな描写力で時代を感じさせない出来になっています。
寿命が短いとされるギャグ漫画は、
今見ると軒並みセンスやテンポが厳しいですね。
「がきデカ」なんかは、
このヒットで秋田書店がビルを建てたと言われるほどの作品ですが、
それほどのものかという印象です。
まぁ、時代を超えて読み継がれるばかりが良いわけではなく、
時代に即してリアルタイムでヒットを飛ばすのも
それはそれで作品の在り方ですし、重要ではありますけど。

そういえば1975年8月25日号には
「がきデカ」とナショナルのテープレコーダー「音のMAC」の
コラボ漫画が掲載されていました。
マックといえばこの時代はマクドナルドでもアップルコンピュータ―でもなく
ナショナルのテープレコーダーだったのですね。
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