元記事が見つからないので記憶で書くが、ある日本人が外国のホテルで世界中を古いハイエースのキャンピングカーで走っているスイス人と一緒になったのだそうだ。
旅の車は旧いハイエースで、屋根がポップアップする日本でも珍しいキャンピングカー仕様だった。
タイヤにはパンクしないように特殊な液体を入れ、燃料はガスも軽油もガソリンも使えるように改造してある。
いろいろな経験をしたらしいが、確かパキスタンかインドかで車体の部品が壊れてしまった。
それで整備屋に行って修理してもらおうとしたら、溶接機とガス切断機を使って直したらこの値段、新しく作ったらこの値段と示されたが、いずれにしてもものすごく安い価格だったので新しく作ってもらったそうだ。
その話をネットで読んで
「ああいう国でもちゃんと車が治せるんだなあ」
と思ったが、この「Pakistani truck」の映像を見ると
「俺が悪かった。こんなものまで直しちゃうのかい!」
とびっくりしてしまう。
バッテリーなんか普通使い捨てだがなあ、、。
江戸のようにリサイクルが徹底していて、ゴミなんて出ないんじゃないか?
この映像を見ると大型トラックのシャーシーというのはC型鋼材を張り合わせてリベット留めしてるんだね。
修理するときにはリベットを取り外して鋼材を剥がし一番外側の鋼材はできるだけ残して、腐れがひどい内側は新作する。
更にもう一枚内側に入れて三枚重ねにして補強することもあるみたい。
一番外側を残すことによりリベット穴の位置が分かるので穴を開けやすい。
鋼材の追加の分だけ重くなるので板バネを追加している。
彼ら錆びたボルト回すのに潤滑剤も使わない。
「男なら力づくだあ!」
とスパナに長いパイプを差し込んでウン ウンと緩めてゆく。
防護手袋なんて使わない。
打撲、やけど、切り傷もなんのその。
実は俺の車のフレームもかなり腐っていて、そのうち補強する必要があるかもしれないと思っている。
ここに行って
「アッサラームアレイクム! 弟子にしてください!これはお土産の軍手です」
と差し出したら嘲るように一瞥して
「そんなものを着けたら仕事にならない。まずはその手を天然の革手に鍛えてから来やがれ。 アッラー ハーフィズ!」
と断られてしまうだろう。
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