「怪談のテープ起こし」
三津田信三
集英社(集英社文庫)
自殺する間際にメッセージを録音して、残す人がいる。それを集めて記事にしないか。
カセットテープやMDに録音された体験談に材を取った6つの怪異譚と、それらを連載し本になるまでの担当編集者との裏話的なエピソードから成る短編集。
語り手は著者自身。相変わらずメタ設定のホラーが上手い。
短編それぞれもかなりクオリティが高いです。
タイトルも良いんだよなぁ。
「死人のテープ起こし」「集まった四人」「屍と寝るな」「黄雨女」
もうこれだけで怖いじゃん〜。
「死人のテープ起こし」とかさ、絶対に聞きたくないよ。
これ文章にされてるから読めるけど、生の音声とか絶対に無理。
好奇心より恐怖の方が断然勝つわい(怒)
この、テープの音声を聞いて文章に書き起こすというのが肝ですよね。
やっぱり怪談って、語りなんだよなぁ。
またこのカセットテープというのがね、時代を反映していてね、良い。
解説にもありますけど、H・R・ウェイクフィールドの「ゴースト・ハント」あれも本当にやばかった。
アンソロで読んだけど、めちゃくちゃ記憶に残る一編。
は〜〜〜〜心臓がそくそくと怖い〜〜〜。
解説は朝宮運河氏。
(古)
ログインしてコメントを確認・投稿する