「玉村警部補の災難」
海堂尊
宝島社(宝島社文庫)
バチスタシリーズのスピンオフ。
規格外のキャリアでスピード狂の電子猟犬(デジタル・ハウンドドッグ)こと加納警視正と、振り回される桜宮警察署玉村警部補コンビの短編集。
四話が収録されています。
「東京都二十三区内外殺人事件」は別のところでも読んだな〜…と思いつつ読み進めたのですが、解説を読んで成程納得。
そうだそうだ、自分イノセントゲリラだけは文庫で読んだんだった。
「四兆七千億分の一の憂鬱」に登場するDDPシステムが素晴らしすぎるんですけど、ないですよね現実には果てしなく難しいですよね実現は……(涙)
ほんとちょっと鳥肌が立ったんですよ、でも東城大学医学部付属病院みたいな規格外の病院がなきゃ無理だよね……めそめそ。
「エナメルの証言」は著者らしい医学的盲点を突いた作品。
第一作目の「チーム・バチスタの栄光」と同じく、事実可能だろうなと思ってしまえる点が恐ろしい。
これもまた、死因究明が遅れてるこの国ならではの闇…。
解説は北原尚彦氏。
この2人のスピンオフは続編がもう1冊あるので、今から読むのが楽しみです。
(古)
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