魔界ラジオ 2003年3月21日収録
[お題:種無し]
種無しブドウは
どうやって作る?
種無しの種を蒔
いて作るにゃよ〜
無理だってば
蒔く種が無いのに
そうだったの
受精して子房が
大きくなって実に
なるのが普通だ…
子房が大きくなる
のと種が出来るの
は別々の化学変化
ビックリにゃ
子房は成長ホルモン
で大きくなるんだ
…ブドウの場合は
ジベレリンという
物質を使うんだよ
種はどうなるの
子房の成長が
早すぎて種の形成
がうまく進まずに
種のない実が成長
種無しスイカも
そうやって作るの
[オーキシン]を
使えば同じように
作れるけどDNA
に作用するコルヒ
チンを使うみたい
難しいのにゃ〜
φ(゚Д゚ )フムフム…通常、果実はめしべの柱頭に花粉がついて受粉することで子房の中に
種子ができ、子房がふくらんで実になります。
ところが、ぶどうは受粉しなくても、房をジベレリン液に浸すことで実を作ることが
できます。その結果、受粉していないので種なしぶどうができるというわけです。
ジベレリン処理はブドウが開花受粉をむかえる満開前と満開後の2度にわたって
行います(品種によって時期が異いあり)1度目は種なしにするため、そして2度目は
果粒を肥大化させるためです。2度目の処理をしないと果粒が成長しないため、手間が
かかりますがこの作業は種なしぶどうには欠かせない作業になります。
さて、ジベレリンは何から発見されたのでしょうか? 種子消毒が十分でない水稲
(米)の育苗で、葉色が薄く、ほかの苗よりも抜きんでて伸びている苗を見かける
ことがあります。このイネがヒョロ長く伸びる病気を「イネばか苗病」といい、
その苗を植えても、草丈は伸びるがやがて枯れてしまいます。
この“伸びる”という作用に着目した日本人研究者が、イネばか苗病菌から取り出した
ものをイネなどの植物にかけると植物がよく伸び、伸長促進効果があることを確認し、
「ジベレリン」という物質として発見したのが最初です。
つまり、最初は植物ホルモンとしてではなく、菌が出す物質として発見されたのです。
その後、インゲンなどのマメ科植物やタケノコなど、どんどん伸びる植物からも発見
され、植物自身が持っている植物ホルモンの一種として位置づけされました。
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