彼女が車内で待っていた。
手を振っていたので、ドアを開けると、彼女が何かささやいた。
『…我慢できないの…早く…』
もう少し、待ってくれないかと、内心 ドキドキしながら
彼女を見ると、今にも泣きだしそうな顔で、上目づかいで僕のことを見つめてくる。
僕は運転席に乗り込み、どこかいい場所はないかとカーナビに尋ねた。
目的地は近くにあったので、駐車場に車を入れた。
『ここなら誰も居ないから、大丈夫だよ』
僕は決心して彼女を抱きかかえると、周りを確認して、個室に連れ込んだ。
『どう?…スッキリした?』
『うん…でも…もう1回、出していい?』
『気が済むまでどうぞ』
時間は過ぎていく。
帰りの夜道で、何か音楽をかけてよと言われたので、
僕はカーステレオの再生ボタンを押した。 音量は控えめにしてある。
♪BGM 【 ピエールとカトリーヌ 】♪
彼女はその曲を聴くと、とたんに顔を赤らめてしまった。
『ねえ…違う曲は無いの?』
『無いよ』 僕はハンドルを握ったまま、
『ヤダ…なんか…』
家に着いたら、一緒にお風呂に入ろう。
それから、食事にしようか。と彼女に言った。
今夜は、一緒に寝て欲しいと、寂しそうに言われたので、
僕は手をつないで、『…仕方ないな』と微笑み、彼女に優しくキスをした。
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