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2017年06月03日19:41

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『逆物語』 僕のお姫様



彼女が車内で待っていた。


手を振っていたので、ドアを開けると、彼女が何かささやいた。


『…我慢できないの…早く…』


もう少し、待ってくれないかと、内心 ドキドキしながら


彼女を見ると、今にも泣きだしそうな顔で、上目づかいで僕のことを見つめてくる。


僕は運転席に乗り込み、どこかいい場所はないかとカーナビに尋ねた。



目的地は近くにあったので、駐車場に車を入れた。


『ここなら誰も居ないから、大丈夫だよ』


僕は決心して彼女を抱きかかえると、周りを確認して、個室に連れ込んだ。




『どう?…スッキリした?』


『うん…でも…もう1回、出していい?』


『気が済むまでどうぞ』


時間は過ぎていく。


帰りの夜道で、何か音楽をかけてよと言われたので、


僕はカーステレオの再生ボタンを押した。 音量は控えめにしてある。


 ♪BGM 【 ピエールとカトリーヌ 】♪


彼女はその曲を聴くと、とたんに顔を赤らめてしまった。


『ねえ…違う曲は無いの?』


『無いよ』 僕はハンドルを握ったまま、


『ヤダ…なんか…』


家に着いたら、一緒にお風呂に入ろう。


それから、食事にしようか。と彼女に言った。


今夜は、一緒に寝て欲しいと、寂しそうに言われたので、


僕は手をつないで、『…仕方ないな』と微笑み、彼女に優しくキスをした。
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