序論はイェスペルセンの言語論の素描と批判である。デンマーク出身のオットー・イェスペルセン(1860−1943)は、チョムスキーの変形生成文法、その前の構造言語学の隆盛(流行)に先立ち、19世紀後半から20世紀にかけて活躍した大英語学者である。主著は『文法の原理』(The Philosophy of Grammar, 1924年)と『近代英語文法』(A Modern English Grammar, 1919−1949年)。前者の邦訳は先に半田一郎訳が岩波書店から単行本で出版され、のち安藤貞雄訳が岩波文庫から刊行されてゐる。
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