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2021年10月09日21:18

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【音楽】 オーケストラ・ゾルキー演奏会 〜チャイコフスキー

今日の午後は、久しぶりのコンサート。ご招待いただいたオーケストラ・ゾルキーの演奏会である。プログラムは次のとおり。

 ・チャイコフスキー:イタリア奇想曲
 ・チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」
 ・チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」

   指揮:長田雅人
   会場:ミューザ川崎シンフォニーホール (13:30 開演)

オーケストラ・ゾルキーは、チャイコフスキーの「マンフレッド交響曲」を演奏したいと結成されたアマチュア・オーケストラで、2020年1月に演奏会を行い、その時も聴きに行った。その1回限りのはずだったが、その直後から続く「負の感情に満ち溢れた非日常の日常に翻弄される日々」で鬱積した感情が、このオーケストラの復活につながったのだという。「文学系根暗オケ」と揶揄されたオーケストラだからこそ、不安や絶望といった負の感情の表現がさらに出来るのではないかと。そんな訳で、チャイコフスキーの「悲愴」をメインにした第2回の演奏会である。

チャイコフスキーのお馴染みの名曲のプログラムだが、まずは「イタリア奇想曲」から始まる。チャイコフスキーにしては珍しい(?)明るい曲だとは言うが、チャイコフスキーらしい雰囲気も満ちていて、ノリノリの陽気なラテン系音楽とは言い切れないなと思っていた。しかし、今日の演奏は明るい曲という雰囲気を十分に出したようで、やはりこれはなかなか楽しい曲なのだと再認識した。

続いては、「ロメオとジュリエット」である。これもお馴染みの名曲だ。じっくり聴いてみると、「ロメオとジュリエット」のストーリーが、20分ほどの音楽の中に凝縮されていて、各場面が見事に表現された素晴らしい作品なのだということが分かる。

休憩のあとは「悲愴」である。「悲愴」は今まで何度聴いたか数知れないが、やはり何度も聴きたくなる名曲ある。「負の感情の表現」という言葉がプログラムに書かれているが、冒頭のファゴットからそんな感じで、沈痛な気持ちになってしまうような演奏だ。そういうところを前面に押し出したような感じで第1楽章が終わった。このあとは一変して優雅な第2楽章、そして第3楽章ではどんどんと盛り上げて、ジャジャジャジン!と終えると、やはり会場の一部から拍手が起きた。もう、この曲の第3楽章のあとの拍手は仕方ないだろう。そういう終わり方をするように作られているし、拍手したくなるような演奏なのだ。

拍手がおさまるのを待って第4楽章が始まる。今回の席は自分で選べず、チケット引き換え時に勝手に指定されたものだが、第2ヴァイオリンの真ん前の席となったので、第4楽章の冒頭がちょっと違ったように聞こえるかもしれないと思っていた。でも、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンはきれいに融和して聞こえ、やはりうまく出来ているものだと感心した。最後は静かに終え、しばらくの余韻をと思ったら、音が消えた瞬間に数名が拍手、指揮者が演奏が終わったことを示して会場全体が拍手と、二段階になってしまった。この曲の最後はフェルマータ付きの休符である。音が消えた瞬間が曲の終わりではないのだが...

久しぶりにチャイコフスキーを堪能した。素晴らしい演奏会だったと思う。次回を予告するようなこともプログラム内に書かれており、一度切りのオーケストラだったはずが、今後も続くことになりそうだ。チャイコフスキー専門のアマチュア・オーケストラとして、活動していくのだろうか。このあとも楽しみだ。
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