昭和末期からのつき合いの自主制作映画サークル「不可思議電影公司」の若いモンの突然の訃報を聞く。
私同様の独身男が孤独死とはなんだかやりきれない。
ゴミ屋敷の中でサークルの会報をはじめ、企画書、台本やスチール等の資料はきちんとファイリングし、保存していたとのこと。
彼は優秀な小道具係兼名脇役だった。正直、実直な善良な小市民役を得意としていたかと思う。
ふだんからの遅刻癖は直し、酒をつつしめとは言ってたんだが。
あ、こんなこと書くと『三国志』の張飛みたいな豪傑のように思われるかもしれんが、そうではない。
『空耳アワー』の安斎さんみたいな遅刻魔だったのだ。
せめて死ぬときくらいは遅刻してみろよ、相変わらず気の効かねえ野郎だな、ったく。
ずっと年がジジイの俺より先に逝くとは礼儀を知らんヤツだな。
訃報は彼のおねえさんからの知らせで知るが、姉がいるだけで君の勝ちだよ、人生の勝ち組め。
最後に彼の代表作『怪鳥人ニューバード』の男Aの台詞で締めますね。
「本当にありがとうございました」
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