「ここで質問です。ムンクは『叫び』を描いたことで有名ですが、他の事で知ってる事があったら答えてください」〜。
と言われ、ナニか答えられる人がいるだろうか。そういう、わたしも同じなのである。
今回、上野の都美術館に行って、ムンクはユニークな人で、他のダレとも似ていない絵を描いたし、ムンクもすごーく変わった人生を送ったことが分かった。
ムンクは、ノルウェイの人。ノルウェイでは音楽のグリークと並ぶ、国民的芸術家。生まれたのは、文久3年、近藤勇が浪士組を呼びかけ、京に向かったとか、そんな年。つまり明治直前に生まれ、90才まで長生き。
子供の頃から、母親が死んだり、好きだった姉さんが死んだりして、ずーっと死ぬことがアタマから離れなくなってしまった。そこら辺からして、変わってる。フツー、死を考えるのは、人生の後半戦なんだよな〜。
パリに留学して絵を学んだのは、26才。ちょうど世紀末で、印象派、ポスト印象派、ナビ派などの影響を受ける。帰国してから、ベルリンで個展を開いたが、「あんなの絵じゃない〜」と新聞でボロクソに言われ1週間で中止(まだドイツでは、印象派すら認められていなかった)。
が、なぜか、ベルリンに残って「叫び」「マドンナ」などの代表作を描き、だんだん認められていく。
その後、恋人とのいざかいで発砲して負傷、精神病に入ったり出たりしている(この辺は良く分からない)。
決定的に評価が高まったのは、ノルウェイの国立美術館が買い上げたからで、この辺は、モネの絵が死後20年後にNYのMOMAが買って評価が定まったのと似てるな〜。
ムンクの絵は、多少ナビ派のエイキョー(輪郭を取り、自由に色を塗ってる絵)があるが、ほぼ、どこの流派にも属していなくて新鮮。死とか孤独とか、暗いテーマなんだか、暗い気持ちにならない。
むしろ、そんなだな〜と共感して、見てて楽しい(わたしはおかしいのかな〜、まあ、いいや〜)。ムンク美術館はオセロにあって、そこには、油絵1700点を含む、計2万5千点が展示してある(今、工事中だから日本で展示している)。多作の人でもあった。
すでに、大人気。数週間後は、きっと入場制限で、叫び!!イヤフォンガイドは、宇賀ちゃん。
(叫びは、何枚もある、展示されてるのは、これではない)(右は、吸血鬼。何枚もある。上からの構図がユニーク)。
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